円空に憧れた人生 南会津の川田さん、特別な思い

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円空に憧れた人生 南会津の川田さん、特別な思い

円空仏を見つめる川田さん=7日、福島市・県立美術館

 福島市の県立美術館で開かれている福島民友新聞創刊120周年記念事業・東日本大震災復興支援特別展「飛騨の円空--千光寺とその周辺の足跡」で、南会津町の川田久義さん(81)は7日、特別な思いで円空仏を見つめた。約50年前に東京で開かれた円空展を見学、地方のために生きた円空の人柄に影響を受け、人生を歩んできた。円空仏と「再会」し、その人生を振り返った。 

 茨城県出身の川田さんは高校卒業後、川崎市の町工場で働く傍ら、生活の糧として副業で仏像作りに携わった。30歳のころ、鑑賞した円空仏からにじみ出る円空の人柄にひかれた。「円空は庶民の不安を取り除くために地方を歩き、仏像を彫った。自分は生活の糧にするだけ。恥ずかしくなった」と思い起こす。

 仏像作りは断念したが、「円空のように地方のために尽くしたい」との思いが日に日に増した。太鼓作りが盛んな南会津町の知り合いに誘われ、同町に移住。以来約40年、太鼓作りに励んでいる。その太鼓が地方の祭りやイベントで響くと「地方の盛り上げに貢献できた」と、うれしくなるという。

 この日、仏像をじっくりと鑑賞した川田さんは「素晴らしいものばかり。当時を思い出した」。円空に憧れて抱いた志をあらためて確認した。