円空仏への思い詠む 三日坊主吟社主宰・佐藤良子さん

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ほほ笑みをたたえた如意輪観音菩薩坐像(東山白山神社)に見入る佐藤さん=福島市・県立美術館

 県立美術館で開催中の「飛騨の円空」展を12日に訪れた川柳三日坊主吟社主宰、佐藤良子さん(83)=伊達市=は、亡き夫への思いを胸に会場を巡り、作品を鑑賞し川柳を詠んだ。3月で一周忌。「どこへ行くのも2人一緒だった」と振り返りながら、1人で入館した。

 「人は皆、悲しみなど何かを抱え、仏様と向き合う。私も、円空仏を前に心がどう動くのか、自分を試すような気持ちだった。そして今、夫と向き合えたように思う」

 展示が東日本大震災復興支援であることにも思いを深くしたという佐藤さん。「諸国を行脚し多くの仏像を彫った円空の原点は、死別した母を弔うことだった。肉親同士の痛ましい事件が起こる現代を円空仏の澄んだ瞳にかざしてみたい」とも思う。

円空の慈悲の眼差し受ける幸

 見る者と向き合い、じっと視線を注ぐ円空仏たち。佐藤さんは、その中でも、ほほ笑みを浮かべた1体の仏像に引きつけられた。「如意輪観音菩薩坐像(ぼさつざぞう) 。円空仏の魅力は、まさに、このほほ笑み。誰もがきっと立ち止まるはず」

円空と交わす微笑み持ち帰り