追悼の祈り、復興へ誓い 薬師寺まほろば塾・福島塾

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復興への願いを込め行われた修二会声明=25日午後、福島市音楽堂

 法相宗大本山薬師寺(奈良市)の故高田好胤(こういん)管長が提唱した「心のまほろば」の大切さを説く講演会「薬師寺まほろば塾・福島塾」は25日、福島民友新聞創刊120周年記念事業として福島市音楽堂で開かれた。来場者約800人が東日本大震災の犠牲者に追悼の祈りをささげるとともに、復興への誓いを新たにした。

 2004(平成16)年から奈良市の薬師寺で開かれている「薬師寺まほろば塾」を被災地では初めて開いた。

 塾長の山田法胤(ほういん)管長による法話に続き、ベストセラー「女性の品格」著者の坂東眞理子昭和女子大理事長・学長が「これからの生き方」と題して講演した。また、1300年にわたり薬師寺で行われている代表的行事「修二会声明(しゅにえしょうみょう)」を披露した。

 「福島塾」は薬師寺、福島民友新聞社、読売新聞社の主催。薬師寺まほろば塾推進の会、福島中央テレビ、福島市仏教会の後援。

力強い声明を繰り広げる僧侶たち

"助け合いの心で前へ" 薬師寺まほろば塾・福島塾

 福島民友新聞創刊120周年記念事業として福島市音楽堂で25日開かれた「薬師寺まほろば塾・福島塾」で、詰め掛けた約800人の来場者は、音楽性の高さから「僧侶たちの合唱」とも例えられる声明(しょうみょう)に聞き入るなど「まほろばの世界」を堪能した。

 「迫力ある光景に感動した。復興を願い前を向いていきたい」。声明を初めて聞いた福島市の教員高橋秀幸さん(37)は力を込めた。「東日本大震災復興祈願」薬師悔過(けか)法要として行われた修二会(しゅにえ)声明。「導師供養文(くようもん)」「散華(さんげ)行道(ぎょうどう)」など伝統作法に基づき、僧侶たちが読経した。僧侶たちはステージから観客席まで降りて読経するなど、静と動がめまぐるしく入れ替わる迫力ある光景が繰り広げられ、来場者をくぎ付けにした。

 「まほろば」とは「素晴らしいところ」を意味する古語で、自然や伝統を重んじ、助け合いの心を持つことで「まほろば」が実現するとされる。「薬師寺まほろば塾」は、薬師寺の故高田好胤(こういん)管長が提唱した"心のまほろば"を大切にする精神を継承する講演会で、各地で開かれている。

 福島塾では、山田法胤(ほういん)管長は「まほろばの国づくり」をテーマに法話し、まほろばの大切さを説いた。山田管長らと交流があり、講師を務めた昭和女子大の坂東眞理子理事長・学長は「これからの生き方」と題し、震災の被害に直面する県民に思いを伝えた。