両者意表突く展開 竜王「力戦調」棋王「端歩突き」 竜王戦第4局

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立会人の中村九段に封じ手を渡す渡辺棋王(右)=19日午後6時ごろ、福島市穴原温泉・吉川屋

 福島市の穴原温泉「吉川屋」で19日始まった第28期竜王戦七番勝負第4局「福島対局」。先手の糸谷哲郎竜王は力戦調、後手の渡辺明棋王は端歩突きと、両者が序盤から相手の意表を突く異例の展開となった。

 先手の糸谷竜王が中飛車、後手の渡辺棋王は居飛車の陣形を敷いた。糸谷竜王が7手目で52分の長考をするなど対局開始から昼食休憩までの3時間30分で、わずか16手と非常に遅い進行になった。

 昼食休憩後は糸谷竜王の21手目の4五銀に対し、渡辺棋王が4二銀と中央を固めるなど互いにリードの構築を目指す展開となった。

 渡辺棋王の28手目6二金が控室をうならせた好手で、糸谷竜王の攻めを止めた。その後、先手の糸谷竜王は辛抱を重ねる指し手が続き、渡辺棋王が42手目を封じて初日を終えた。

 立会人の中村修九段は「七番勝負を左右するような大事な一番で、互いに手探り状態の中、気合の入った序盤となった。2日目は、渡辺棋王がおだやかな手を選ぶか、激しい手を選ぶかで、局面の流れが変わるだろう」と語った。

 渡辺棋王が42手目を封じ手 ファン「見応えある」 

 42手目を封じ手とした渡辺棋王は午後6時、「次の一手」を入れた封筒を立会人の中村九段に手渡した。糸谷竜王と渡辺棋王は一礼すると、引き締まった表情のまま会場を後にした。

 対局を観戦した将棋歴20年以上という福島市の石塚義徳さん(34)は「竜王戦観戦は3回目。両者ともに今まで見たことがない将棋が見られたので大変見応えがあった」と満足げに語った。

 会場では、中村九段、真田圭一七段、飯塚祐紀七段、香川愛生女流三段による大盤解説会が開かれ、対局の行方を読む「次の一手」も出題された。