第28回みんゆう県民大賞決まる

 
3部門で顕彰 6月4日表彰式
芸術文化賞
モルゴーア・クァルテット
スポーツ賞
聖光学院高野球部監督 斎藤智也さん
ふるさと創生賞
福島高スーパーサイエンス部

震災後も国内外で幅広い活動を展開している福島高スーパーサイエンス部

聖光学院高野球部監督としてチームを夏の甲子園11年連続出場に導いた斎藤さん

ジャンルを超えた演奏活動で高い評価を得ているモルゴーア・クァルテット

 県内で特に大きな功績を残した個人・団体を顕彰する「第28回みんゆう県民大賞」(福島民友新聞社主催)の受賞者が決まった。芸術文化賞は日本を代表する弦楽四重奏団で本県公演も数多いモルゴーア・クァルテットが受賞。スポーツ賞には昨年夏に11年連続甲子園出場を達成した聖光学院高野球部監督の斎藤智也さん(54)=福島市=が輝き、ふるさと創生賞には先進的な研究に取り組み、震災と原発事故後の本県を正しく伝える情報発信も担った福島高スーパーサイエンス部(同市)が選ばれた。

 表彰式は6月4日に福島市の福島民友新聞社で行われる。受賞者には、正賞の盾と副賞50万円が贈られる。

 芸術文化賞のモルゴーア・クァルテットは1992(平成4)年結成。メンバーは小野富士(ひさし)さん(ビオラ、同市出身)、荒井英治さん(第1バイオリン)、戸沢哲夫さん(第2バイオリン)、藤森亮一さん(チェロ)の4人。クラシックからプログレッシブ・ロックまでジャンルを超えた演奏活動で高い評価を得ている。

 スポーツ賞の斎藤さんは99年に聖光学院高野球部監督に就任。2年後の2001年夏にチームを春夏通じて初の甲子園に導いた。「不動心」をモットーの一つに掲げ、08~13年に県内公式戦95連勝の記録を打ち立てると、昨年夏には全国の地方大会戦後最多記録を更新する11連覇を達成した。甲子園の最高成績は春夏ともにベスト8。

 ふるさと創生賞の福島高スーパーサイエンス部は07年度から活動開始。先進的な科学技術の研究や理数系教育、大学との連携で未来を担う人材育成につなげている。震災後は放射線量の比較の研究を国内外で発表、成果が海外の論文誌に掲載された。このほか「好適環境水」を使ったニホンウナギの養殖など幅広い活動を展開している。(5月6日付福島民友新聞掲載)