柳津町消防団に民友旗

 
柳津町消防団に民友旗
6月2日表彰 迅速、的確な初期対応

 内消防団最高の栄誉とされる「民友旗」の本年度受賞団体が3日、柳津町消防団(鈴木力団長)に決まった。災害や火災発生時の迅速で的確な初期対応に加え、防災訓練を通じて技術力の向上に努めるなど予防消防の取り組みが高く評価された。同消防団の民友旗受賞は初めてで、6月2日に会津若松市の會津風雅堂で開かれる第71回県消防大会で表彰を受ける。

 防災訓練で技術向上

 柳津町消防団は1955(昭和30)年に発足、5分団に242人(4月1日時点)が在籍する。予防消防を活動の基本とし、災害予防や防火思想の普及徹底を図っている。「防火の日」と定めた毎月15日には、町内を巡回しながら消防設備の点検なども行っている。

 会津を中心に甚大な被害が出た2011年7月の新潟・福島豪雨では、河川の増水で避難指示が出る中、水防活動に延べ342人が出動。土のう設置による浸水防止や浸水した地域の排水に加え、住民の避難誘導と安否確認、避難所の運営にも携わるなど地域のリーダーとして夜を徹して作業に従事した。

 
「民友旗」の本年度受賞団体に決まった柳津町消防団

  13年10月に町のシンボル的存在の「福満虚空蔵菩薩(ぼさつ)円蔵寺」の近隣住宅地から出火し、民家4棟を全焼した火災では、未明の出火にもかかわらず96人の団員が出動、懸命な作業により負傷者を出さないなど被害を最小限にとどめた。

 消防団に対する住民の負託と信頼に応えるため、県消防学校に団員を計画的に入校させるなど資質向上を推進。これまで知事表彰旗(1999年)、消防庁長官表彰旗(2011年)などを受賞している。

 福島民友新聞社は1956年から、地域の安全を守る優良消防団を顕彰し、県民の防火意識の高揚を図るため民友旗を贈っている。

 
水害警戒 団員が努力
柳津町消防団・鈴木力団長の話
 町内に只見川が流れ、昔から水害が多い地域。民友旗を初めて受賞できたのは、日ごろから水害の警戒活動などに取り組む団員のおかげだ。受賞を機に、機材の整備など若者が消防団に入りやすい環境づくりを進めたい。
 (5月4日付民友新聞掲載)