立体囲碁魅力伝える 全盲アマチュア棋士の柿島さん

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県視覚支援学校の生徒と対局する柿島さん(右)

 全盲のアマチュア囲碁四段で、日本視覚障害者囲碁協会代表理事の柿島光晴さん(41)は、県視覚支援学校に視覚障害者用の囲碁盤「立体囲碁アイゴ」を寄贈した。6日、福島市の同校を訪れ、生徒にアイゴを使って囲碁を教えながら、魅力を伝えた。

 進行性の難病「網膜色素変性症」により20代で失明した。新たな光を与えてくれたのは、アニメ「ヒカルの碁」を聴いて興味を持った囲碁だった。通っていた盲学校に、ベニヤ板の穴にキノコ型の碁石をはめ込む視覚障害者用の碁盤があったが、碁盤がずれると位置関係が分からなくなってしまう。そんな時、盛り上がった盤上の線に、切れ目の入った碁石をはめ込み、触って白と黒の碁石を判別できるアイゴと出合った。しかし、アイゴの生産は終了しており、在庫もほとんどなかったことから、業者などの協力を得て2013(平成25)年に復活させた。

 2年後、神奈川県の盲学校の文化祭で囲碁の指導をしたところ、男子児童が数分でルールを習得。「こんなに早く覚えられるのかと衝撃を受けた」。視覚障害者に普及させることで自分のように世界が広がるはずだと、全国の視覚支援学校へのアイゴの寄贈を決めた。現在67校のうち、寄贈先は40校に上る。17年からは岩手県大船渡市で全国盲学校囲碁大会を開いている。「囲碁に出合って良かったと思っている。みんなにも囲碁を通してコミュニケーションを楽しんでほしい」