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阿津賀志山
< 標高 289m >
(国見町)


平泉に向かう源義経が一休みしたといわれる町天然記念物「義経の腰掛け松」から望む阿津賀志山。農作業に背負った用具にちなみ「タンガラ山」の愛称でも親しまれる
   
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歴史ロマンあふれる一帯
     
   

 県境しかも峠という地理、位置関係から一帯に歴史ロマンがあふれる。
 国道4号から大木戸支所前のバス停を左に入ると町史跡の旧奥州道中国見峠長坂跡がある。
 300年以上前に松尾芭蕉一行もこの道を旅した。「おくのほそ道」には「路縦横に踏んで伊達の大木戸を越す」とある。保存状態がいい街道跡に立つと「月日は百代の過客にして…」と芭蕉の時代に戻るような気がしてきた。
 街道跡からは国指定史跡「阿津賀志山防塁」がすぐ。約800年前、源頼朝の鎌倉軍を迎え撃つ奥州平泉の藤原泰衡軍が築いた防御陣地だ。防塁は三重の土塁と2つの空堀から成る。史跡は第三塁の遺構を保存。
 藤原軍は延べ25万人を動員、阿武隈川たもとまで約4キロを築いた。現在も交通の要衝であり最新技術で掘られた東北新幹線蔵王トンネルが山中を走る。
 ここから西根堰沿いに約100メートル歩く。右に曲がりJR東北線、東北道の高架下をくぐる近道あり。地元で尋ねるといい。さらに右に曲がり東北道沿いに歩くと阿津賀志山の登山口。舗装され登りやすい。この日は遠足の藤田小の児童と出会った。児童の歓声が芽吹き始めた林間に響き、ウグイスなどが申し訳なさそうにさえずる。空にはトビが舞い、道をリスが横切った。
 登山口から歩いて約30分で頂上。展望台からは信達平野や霊山が一望できる。今はモモやプラムの花咲く桃源郷。リンゴの白い花が咲き、田に水がはられると信達平野の春は第2ステージへと模様替え。
 頂上には5、6台置ける駐車場やトイレもある。

     
芭蕉も歩いた仙台や江戸を結ぶ奥州道中(街道)跡。保存もよく細道紀行当時の面影を残す=国見町大木戸地区
■参考コース・時間
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奥州道中跡・阿津賀志山防塁→阿津賀志山登り口(20分)→山頂(30分)。車では防塁から石母田集会所前経由で登り口まで5分
■問い合わせ先
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国見町観月台文化センター=電話024・585・2676
   
(2007年4月26日 〔山を楽しむ〕文・紺野滋 写真・一ノ瀬澄雄)
 

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