金山町の沼沢湖の北西岸にある惣山は、湖を一望するパノラマと奥会津の豊かな森林を満喫できる。登山道が整備され、幅広い層の登山者に親しまれている。
沼沢湖は、太古の火山活動で誕生したカルデラ湖。「神秘の湖」といわれ、独特の自然と伝説をはぐくみ、「妖精の里」をPRする同町のシンボル。外周約7キロの湖畔には、観光スポットも整備され、手付かずの自然も多くある。
惣山の登山コースは、沼沢湖一周トレッキングコースの北西部に当たる。湖の西側の太郎布高原側からの登山は、全体になだらかなコースが続く。木々の合間から湖全景を一望しながらの登山は、爽快(そうかい)そのもの。「見えるが丘」周辺には、湖を見下ろす絶好のビューポイントがあり、コース沿いの野鳥の森は、貴重な野鳥との出合いも期待できる。山頂から北側の福沢地区からの登山はアップダウンや岩場があり、登山の醍醐味(だいごみ)が楽しめる。
東岸側には、妖精美術館、椎名誠写真館、湖水浴場、オートキャンプ場などがある。キャンプしながら、惣山とともに近くの前山の登山を楽しむ人も多い。
4、5日には、沼沢湖畔で「湖と妖精のフェスティバル」が開かれる。花火大会、湖の伝説を再現した勇壮な時代絵巻「大蛇退治」など、多彩な催しがある。
井上富男沼沢区長は「眺めも、沼沢湖も、森も、空気もきれいな惣山は、登山道が整備され、幅広い人にお薦めしたい」と話した。
|