喜多方市北東部に位置し、旧喜多方市からは、ほぼどの場所からでも望むことができる大仏山。登山道は整備されて歩きやすく、子どもからお年寄りまで気軽に楽しめる山として市民に親しまれている。
米沢街道の旧121号を入田付方面に進み、2軒在家地区から右折し細い市道を進むと管理棟が見えてくる。登り始めると、雑木林がつくる木陰が夏の日差しを遮り、セミの鳴き声も心地よい。緑深い森林の先にある木製ベンチは休憩には最適。登山道には2005(平成17)年、国の補助を受けて喜多方市が管理棟やベンチ、あずまやを設置。整備された登山道は大きく曲がりくねり、急な斜面は木の階段になっているため足への負担も少ない。
森林浴を楽しみながら歩を進めると、約1時間で頂上が見えてきた。木々はなくなり景色が開け、夏の日差しがまぶしい。山頂から旧喜多方市など会津盆地を一望できた。天気が良ければ飯豊連峰も視界に入る。
大仏山の名の通り、山頂には阿弥陀仏の石像が鎮座する。喜多方市上三宮にある願成寺の奥の院とされ、古くは山頂にほこらがあったという。地元の岩月地区の喜多方高同窓生でつくる岩月結草会の花見武朔さん(85)が「(現在、山頂にある仏像は)結草会で寄付を集め、1981年に設置したんですよ」と教えてくれた。
登山口から車で約15分の場所には道の駅「喜多の郷」があり、日帰り温泉やレストランなど疲れた体を癒やすには最適。
|