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ふくしま里山物語
 かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
【 5 】 地域おこし
荒れた放牧地 わらび園に

地域おこし

山すそに広がる観光わらび園の周辺を整備する前田地区住民。全戸が協力し合い汗を流す=飯舘村

 飯舘村前田地区の中心に広がる広大な放牧地。しかし、そこに牛の姿はない。同村特産の「飯舘牛」も生産者の高齢化などによって飼育を中止する農家が増えている。荒れ果てた放牧地を何とかしようと集落が一丸となって整備、4年前から「前田観光わらび園」として生まれ変わった。
 同園委員会の長谷川健一代表は、「地区で一番、目に付く場所が荒れていくのは、見るに忍びなかった」と語る。約19ヘクタールの放牧地はワラビが多産で、福島市や相馬市からも採りに来る人が多かったことから、わらび園としての活用を検討してきた。しかし、雑木が生え、野バラに覆われていた放牧地を整備するには人手と金が必要。5年前、行政からの補助金を得られたことから整備に着手した。

 集落が一枚岩で協力

 前田地区では10年ほど前から炭焼き交流や直売所「ふれあい茶屋」を通して地域おこしを図ってきた。斎藤政行区長は、「集落で何かを行うときは、必ず全戸の同意が得られなければやらない」と言う。徹底的に議論を尽くし、決まった事は集落の55戸すべてが一枚岩で協力し合う。
 今年は食品加工場が完成、オリジナル商品「わらび大福」がふれあい茶屋で販売される。利益よりも人との交流を大切にする姿勢が、集落の結び付きの深さにつながっているのだろう。
(写真と文・矢内靖史)
   ワラビ 
  シダ植物の一種。食用にはあく抜きが必要
 ▼前田観光わらび園の問い合わせは飯舘村役場(電話0244・42・1623)へ。
 
 

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