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ふくしま里山物語
 かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
【35】 若松の小田山
「桜の名所」再生へ植樹

若松の小田山

11月29日に行われた桜の植樹祭。市内を中心に多くの親子連れが参加し、力を合わせ里親となった桜を丁寧に植え付けていた

 桜の名所、鶴ケ城を眼下に望む会津若松市の小田山では現在、「里親」を募った桜の植樹活動が進められいる。その数は3年間で450本以上。しかし、この郷土の里山は数年前までササやクズ、ツタなどに覆われた荒廃林だった。
 戦国時代に「山城」として栄え戦前は陸軍の射撃訓練場として利用された小田山。大正時代には地元の商家が桜、松、モミなど約3万本植樹し美しい景観を誇った。しかし戦後は伐採が進み燃料としての木々の価値も低下。雑木が茂り、人々の生活をはぐくむ「里山」としての姿を失いつつあった。
 荒れる里山を再び「桜の名所へ」。先人の遺業を引き継ぎ同市のNPO法人はるなか(佐藤光信理事長)が3年前から植樹を開始。会員が定期的に下刈り、土壌の整備などを行い、年に1度、大規模な植樹祭を開催している。今年の植樹祭には家族連れら約200人が参加、桜の苗植えを通じた思い出づくりに汗を流した。

 成長までは10年以上必要

 成長まで10年以上かかる桜の植樹は、今後も息の長い活動が必要となる。瞳を輝かせながら桜の苗を扱う子どもたちを目に、「いつかゆったりと、安全に昆虫採集などを楽しめる山に」と佐藤理事長。植樹を通じて育てたいものは、郷土を愛する子どもたちの心だ。
(文・二階堂峰、写真・吉田義広)
   小田山の桜の植樹事業 
 1本1万円で里親となり、成長後に記念のプレートを取り付ける。▼問い合わせ=NPO法人はるなか(電話090・6624・1576)
 
 

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