minyu-net

ホーム 県内ニュース スポーツ 連載 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
      > 福島四季だより > ふくしま里山物語TOP
 
ふくしま里山物語
 かつて、人々の生活と密着し暮らしを支えてきた県内里山。燃料や農業に必要なものを得るために手を入れてきた。変わりつつある現在の里山の風景、森づくり、行事など、人と森のかかわりとともに、そこに息づく生物を紹介する。
【 45 】 ウサギ追い
伝統の狩猟法疑似体験

ウサギ追い

「ホーイ・ホイ・ホイ・ホイ」。掛け声を上げながら雪原でノウサギを追う参加者=天栄村湯本地域

 うさぎ追いし、かの山−。天栄村の「EIMY 湯本地域協議会」主催のイベントで、童謡「ふるさと」に歌われた懐かしい光景が再現された。
 ウサギを追うのは、主に安積高校や東京農大の学生。追われて飛び出したウサギをカウント、撮影するのも同じく学生だ。企画した安積高校講師の岩崎雄輔さん(29)は、同高校、大学の卒業生。後輩たちに伝統の狩猟法を体験してもらい、「将来残したい古里」のイメージを地元住民との交流を通して、一緒に考えたいと企画、約60人が参加した。
 かつて、同地域では勢子(せこ)とブッパ(鉄砲撃ち)に分かれる巻き狩り形態のノウサギ猟が盛んに行われてきた。「猟では、一度に25羽も捕れた時があった」と話すのは、同村高齢者コミュニティセンター管理人の星旭さん(76)。ワナも子どものころから作り、親子で競うようにウサギを捕ったという。「今は少なくなった。山の手入れをしないから餌がとれないんだな」と語る。

 雪原に響く「勢子」の声

 ウサギを追う際には、大声を上げる。「ホーイ・ホイ・ホイ・ホイ」。雪原に勢子の声が響く。カメラを持ち、待ち伏せするブッパの前に真っ白なノウサギが飛び出した。「思ったより大きい。動きが早い」。初めて見た野生の力強さに、学生たちは目を輝かせた。
(写真と文・矢内靖史)
   ノウサギ 
  ウサギ目ウサギ科。頭胴長43〜54センチ、尾長2〜5センチ。耳が長く先端は黒い。夜行性で臆病。日本固有種。
 
 

福島民友新聞 購読ご案内

ご購読のお申込

会社案内
会社概要|▶支社・支局のご案内|▶窓の投稿
広告局のページ|▶福島民友愛の事業団
社内見学|▶移動編集局|▶民友メールアドレス

 民友携帯サイト
   みんゆう愛モード

右のコードを読み取り、表示されたURLでアクセスできます。

QRコード
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29

個人情報の取り扱いについてリンクの設定について著作権について

国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN