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味な旅
一味庵(福島)

【2006.9.29】
飯坂銘菓「けしまんぢう」
人気のけしまんぢう(中央)は1個75円。カステラ(左奥)は110円から 八幡神社南側にある一味庵。昭和43年に現在の場所に移転した
 厳選十勝あづきの最高の味引き出す
 
 「けんかまつり」の名で知られる福島市飯坂町の八幡神社例大祭。祭りの舞台となる神社南側の一角に店を構える「一味庵」は、創業80年を超す老舗。厳選した素材から作られる「けしまんぢう」が、飯坂の銘菓として人気を集めている。
 店名の一味庵は、一服の茶が森羅万象のすべての真実を伝えるという意味の言葉「一味真」から。東京の老舗和菓子店「塩瀬」で修業を積んだ初代店主の故氏家恒二さんが1923(大正12)年、飯坂温泉駅前に創業する際、実家にあった木戸孝允揮ごうの書に記された言葉を取り入れた。
 店の代名詞とも言える「けしまんぢう」は、創業後まもなく恒二さんが創作した。当時はまんじゅうといえば蒸しまんじゅうがほとんどで、洋菓子のように生地を焼き上げて作るまんじゅうは珍しかったが、すぐに温泉街に宿泊する観光客や地元の住民らの間で評判に。現在は飯坂温泉の土産としても定着し、全国にファンを持つ。
 人気の秘密は、使用する素材への徹底したこだわり。「最高の素材を使い、最高の味を作り出す」という先代の教えに従い、まんじゅうの命ともいえるあんには2代目店主の氏家浩資さん(70)が厳選したグラニュー糖と北海道・十勝産のあずきを使用する。
 菓子職人として50年以上の経験を持つ氏家さんが、この素材の良さを最大限に引き出し、あずき本来の風味を生かした優しく、上品な味に仕上げている。
 最近は氏家さんの代になって始めた長崎カステラも人気を集める。「社会の変化とともに食の好みも変わる。伝統を守りつつ、時代に合わせて少しずつ変化を加えていかなければ」と氏家さん。創業から約80年間、変わらぬ味を守り続けながら、常に新しい味を生み出す努力を続けている。
近くを歩く
 
 6日から八幡神社例大祭/迫力満点の宮入り

 
 【氏家さんの観光ガイド】

 店のすぐそばにある八幡神社で10月6日から8日までの3日間、例大祭が開かれます。特に、7日夜に行われる宮入りが一番の見もの。屋台同士が境内で激しくぶつかり合うさまは迫力満点で、毎年多くの観光客でにぎわいます。

素材にこだわり、伝統の味を守る氏家さん(左)と妻キヨさん
▽場所 福島市飯坂町字馬場14
▽電話 024・542・4591
▽営業時間 午前7時−午後7時30分 (日曜は午後3時まで)
▽定休日 年中無休
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