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「B級グルメ」が市民権を獲得する中、福島県内でも地域を挙げて新しいご当地グルメを開発したり、昔からある郷土色に再着目して売り出しを強化するなど、地域の食の新たな取り組みが広がっている。関係者の期待が詰まった「ご当地グルメ」を紹介する。
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冬の味覚として県内の各家庭で広く作られている伝統料理「いかにんじん」=写真。軟らかいイカと歯応えのあるニンジンの対照的な食感が楽しい。
家庭の数だけレシピはあるが基本は簡単。幅2、3ミリ、長さ5センチ程度に切ったするめを30分ほど酒に浸し、同様に千切りし、塩もみしたニンジンと合わせてだし汁、しょうゆ、みりん、砂糖で作った漬け汁に浸す。後は冷蔵庫で一晩寝かせれば完成だ。
いかにんじんを「冬の一品」として宿泊客に提供している福島市穴原温泉のおきな旅館。おかみの金子悦子さんは「だし汁はかつお節よりも、甘味が出る昆布がお勧め」と語る。「明太子をあえてもおいしい。飲んべえにはたまらないようですよ」と笑う。
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二本松市など県内各地に伝わる「ざくざく」=写真=は、冠婚葬祭や行事などで振る舞われることが多い。会津地方の「こづゆ」と混同されるが、具材に根菜が多く、だしは削り節や煮干し、魚介類は入れないなどの特徴がある。地域により食材や調理法が異なり、地域の個性が表れる郷土料理といえる。
同市では、具材を1センチほどのさいの目に切り、しょうゆ味にする。具材は大根やニンジン、ゴボウ、里芋、シイタケ、こんにゃくなどが入ることが多い。市街地では秋の「二本松のちょうちん祭り」期間に振る舞う家庭が多い。
同市塩沢の主婦渡辺敏子さんは「具材に焼き豆腐や油揚げを入れてもおいしい。ぜひ作ってみてください」と勧める。
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福島市など県北地方を中心に“冬の味覚”として作られることが多い「大根のゆず巻き」=写真。福島市の信夫山周辺は「北限のゆず」の産地として有名で、そのユズを使用した料理は見た目にも美しく、家庭の食卓を彩る。
家庭によって異なる部分もあるが代表的な作り方は、皮をむいて1時間ほど水につけた大根を薄くスライスして塩を振りかけ、しんなりしたら水気を搾る。ユズは皮の部分を細く千切りにし、大根を巻いて容器へ。砂糖と酢を弱火で煮たものを容器に入れて2、3日漬け込めば完成。
お酢の酸味と、爽やかなユズの風味、大根のシャキシャキした食感が絶妙な一品。胃が疲れたお正月にも最適だ。
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いわき市の名物料理「どぶ汁」=写真。一般的にはあんこう鍋と呼ばれるが、どぶ汁は肝のうま味が凝縮した濃厚なスープが特徴。
同市小名浜港近くの「割烹一平」では、季節料理として毎年10月から3月までどぶ汁を提供。2012年は、福島第1原発事故の影響で青森産のアンコウを使用している。
どぶ汁は、釣り上げたアンコウを漁師が舟上で食べる料理として始まったといわれている。水やだし汁などを加えず、肝とみそだけで味付けする。
作り方は、熱した土鍋で焦げないように肝をからいりし、ハクサイや大根など冬の野菜とアンコウの身や皮から出る水分で煮込む。最後にみそで味を整え、味わう。
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正月や祝い事など“はれの日”に食べる「こづゆ」=写真=は会津を代表する郷土料理だ。地域、家庭によって作り方はさまざま。なじみがない浜、中通りでは料理名は知っていても「手間がかかりそう」と作る機会は少ない。会津若松市の飲食店「籠太」店主の鈴木真也さんは「家庭でも簡単においしく作れる」と話す。
鈴木さんが使うのは里芋、ニンジン、キクラゲ、豆麩(ふ)、糸こんにゃく、ミツバ、貝柱、煮干し、そして水。食べやすいように野菜を小さく切り、煮干しで取っただし汁で煮て、しょうゆと塩、酒で味付けする。こつは野菜をまとめて下ゆですること。「まとめてゆでることでこんにゃくのアクがとれ、おいしく仕上がる」と話す。
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会津地方では、「馬刺し」=写真=は辛子みそで食べる食べ方が主流。地域住民にとっては、旧会津藩時代からタンパク源として食べられてきた食材で、家庭用のみそにも良く合うため、豚肉や鶏肉同様、家庭で消費されてきたふるさとの味だ。
辛子みそにニンニクやショウガ、刻んだネギなどを加えて食べれば、風味も変わり、よりおいしく食べられるという。
ゴボウやニンジン、大根など根菜類との相性も良く、煮付けやすき焼き、焼き肉なども同地域では家庭の味。煮付けは「切り出し」と呼ばれるスジ部分をゴボウやこんにゃくなどとともに砂糖、しょうゆ、塩で時間をかけて煮込むことで、酒のつまみやおかずに最適な一品となる。
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喜多方市では2010年7月、ご飯のおかずや酒のつまみに適した鳥モツ=写真=を全国に発信しようと、塩川町の飲食店が「塩川鳥モツ伝承会」を結成した。軟らかく歯応えのある感触にリピーターも多く、好評を博している。
一般的な「モツ煮込み」は、牛や豚などのホルモンを軟らかく煮込んだものだが、塩川町の食堂で「モツ煮込み」を注文すると「鳥皮モツ煮込み」が提供される。塩川町では、安価でおいしいことから、戦後から地元住民に親しまれ、鳥モツの食べ比べなどでPRを図ってきた。鳥の皮はコラーゲンやビタミンをたっぷり含んでおり、健康や美容にも効果があると女性の人気も集めている。
参加店舗の店主は、「店とお客さん、お客さん同士など、鳥モツで仲を”とりもつ”ことができればうれしい」と話している。
同会に加盟している10店舗には、同市塩川町が舟運で栄えた歴史から名付けられた「屋号とのれんのまち塩川」にちなんで作製された、日よけ型の「のれん」が掲示されている。
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郡山市では2010年5月、市の新たなご当地グルメ「こおりやまグリーンカレー」=写真=が誕生し、話題を集めた。
郡山市はこれまで、「喜多方ラーメン」や「福島のギョーザ」など、他の地域と違って「これぞ郡山」という名物メニューがないとされてきた。「こおりやまグリーンカレー」は2009(平成21)年度に行った「郡山青年会議所会員と市職員とのまちづくり懇談会」でシティーセールスを推進する新たな食の名物として提案された。
現在、こおりやまグリーンカレーを新たな郡山名物にしようと、郡山グリーンカレー愛好会が中心になって「郡山グリーンプロジェクト」を推進。市内18の飲食店が参加し、郡山産ブランド米「あさか舞」をはじめ、うねめ牛や郡山産ホウレンソウ「みどりの王子」など、四季折々の郡山の豊富な食材を郡山の豊かな緑を連想させるグリーンカレーに凝縮し、合わせて地産地消も図ろうと取り組んでいる。参加店は「グリーンカレー認定証」の統一看板を掲げ、各店舗ごとの食べ比べなどを楽しんでもらいながら、「こおりやまグリーンカレー」を全国に発信している。
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白河市のまちおこしの起爆剤が「白河だるまバーガー」=写真。地元産の食材にこだわった「白河バーガー三重櫓(やぐら)」に続く第2弾の新商品として2010年1月に誕生した。市内や村内で販売されている。
商品は「タンドリー風メープルサーモンカツ」と「白河高原清流豚カレー風味カツ」の2種類。
タンドリー風メープルサーモンカツは西郷村の林養魚場で養殖されたメープルサーモン、白河高原清流豚カレー風味カツは白河市内の農場で飼育された白河高原清流豚を使用。いずれも米粉製のバンズで、親しみやすいデザインにしようと市のロゴマークを取り入れ、ハート形にした。
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須賀川市では地域活性化と誘客の目玉にしようと、須賀川商工会議所などが中心となり「かっぱ麺(めん)」=写真=を開発。地元のキュウリを丸ごと1本使った低カロリーのヘルシー麺が人気を集めている。
同商議所旅館料飲部会と、「須賀川地域資源∞全国展開プロジェクト」名物料理開発委員会が開発、商品化し、販売は2011年で4年目を迎えた。
キュウリ汁を使った緑色の麺(生麺、乾麺)に県産みそ、丸ごとキュウリ、地場野菜をトッピング、地場産の江持(えもち)石の器に盛り、市内の飲食店約25店舗で提供している。キュウリのみずみずしさと、麺に絡むみその味わいが楽しめる。
各店舗、毎年春から秋ごろにかけてメニューに並ぶ。ベースとなるレシピは共通だが、各店舗で味付けやトッピングが変わり、違った味わいを楽しめる。
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東白川郡のオリジナル丼「鶏そぼろと味噌(みそ)南蛮蒟蒻(こんにゃく)丼」のネーミング審査会が1日、塙町商工会館で開かれ、芳賀康太さん(千葉県)の「おらが蒟蒻丼」=写真=に決まった。2011年4月1日から郡内の9店舗で販売する。値段は500〜600円。
オリジナル丼は、郡内で長年、栽培されてきたコンニャクを味噌南蛮風にアレンジし、鶏そぼろを組み合わせた。
販売店舗は、鶏そぼろと味噌南蛮蒟蒻を必ずのせるが、その他の食材は各店舗が自由にトッピング可能で、店によって違った味を楽しむことができる。郡内以外の飲食店でも販売参加を申し込める。
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北塩原村の大塩裏磐梯温泉の温泉水を釜で煮詰める伝統的な製法で手作りされている「会津山塩」=写真。ミネラルを豊富に含み、口当たりは非常にまろやかで、県内外の観光客らから人気を集めている。山塩の産地は全国でもわずか数カ所と少なく、希少性も注目されている。
同村大塩の会津山塩企業組合の製塩工場で、源泉からくみ上げた温泉水を大釜で煮詰め、さらに鍋で煮詰める。天日で干し、不純物を取り除いて完成。
1日にくみ上げる温泉水500リットルから採れる山塩はたった5キロで、出来上がりまで約1週間かかる。
村内のホテルなど各観光施設で取り扱っている。
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なみえ焼きそば=写真=のめんは通常の約3倍と極太。豚肉とモヤシにこってりソースを合わせた。50年前、食欲旺盛な労働者のために考案された。
浪江町内の飲食店20店以上で味わえる。
地元商工会青年部が積極的にPRしており、2010年にはB級グルメの祭典「B−1グランプリ」に初出場した。
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円盤餃子=写真=は昭和20年代に福島市のギョーザ店が円盤状に焼いたギョーザを提供したのが元祖とされる。
同市の名物として全国的にも知名度上昇中。「ふくしま餃子の会」加盟店などで味わうことができる。
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刻みキャベツの上にソース風のたれをからめた「ソースカツ丼」=写真=とソース味のだし汁と卵でカツをとじた「煮込みソースカツ丼」がある。
昭和20年代から会津若松市内を中心に広まった。
「伝統会津ソースカツ丼の会」加盟店ほか多くの飲食店で扱っている。
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カレー焼きそば=写真=は、昭和30〜40年代にかけて会津若松市内の飲食店で人気を集めていたメニュー。
新たなB級グルメとして全国に発信しようと、同市内の飲食店など20店舗が「会津カレー焼そばの会」を設立した。
共通のぼり旗を掲げた加盟店舗で味わえる。
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