末廣酒造が日本酒「猪之吉」発売へ いのしし年に『吉』願い命名

 
「純米大吟醸 猪之吉」を手に新年の幸せを願う新城社長

 いのしし年に「吉」を―。会津若松市の末廣酒造は来年の干支(えと)にちなみ、新城猪之吉社長(68)の名前を冠した日本酒「純米大吟醸 猪之吉」を発売する。「代々受け継がれてきた名前の日本酒を販売できることはありがたい。この日本酒で良い正月を迎えてほしい」。新城社長は照れながらも、特別な1本に願いを込める。

 「猪之吉」の名は代々襲名され、新城社長は7代目に当たる。山田錦を使った精米歩合40%の純米大吟醸で、しっかりとした酸に裏打ちされる「俺のように重厚」(新城社長)な口当たりが特徴。食前酒として、淡麗な食べ物と合わせて飲むのがおすすめだという。

 ラベルに書かれた「猪之吉」の文字は、会津発展の礎を築いた会津領主・蒲生氏郷が眠る大徳寺黄梅院(京都市)の小林太玄住職が、温かみのある優しいタッチで手掛けた。イノシシのイラストも描かれている。

 猪之吉は720ミリリットル入り3000円(消費税別)で、限定800本の販売。注文は21日から受け付け、受注後3営業日以降に出荷される。