福島県の蔵元...酒米への対応は『的確』 水の割合や仕込み配合

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「各蔵の創意工夫が7連覇につながった」と語る鈴木副所長

 技術開発や各蔵元の技術指導に当たり、県産酒の躍進をけん引してきた鈴木賢二県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター副所長・醸造・食品科長(57)は、兵庫県産の酒米「山田錦」と本県産米の性質が大きく異なった点を指摘し、「それぞれ対策が奏功したことはもちろんだが、各蔵元の創意工夫で的確に対応した結果。設備も違う中で、蔵元ごとに力を発揮できた」と7連覇の快挙をたたえた。

 鈴木副所長によると、全国新酒鑑評会出品酒の約8割は兵庫県産の山田錦を使っている。今回の山田錦は出穂後2週間の気温の影響で「ここ10年で最も溶ける」のが特徴で、逆に本県産米は硬く溶けにくい、両極端の性質があったという。

 今回の山田錦の場合、溶けやすいために全体が濃くなる傾向があり、酵母にとっては発酵が緩慢になりやすいという特徴があった。逆に県産米は溶けにくいため薄くなる傾向があり、水の割合を調整することを技術指導したという。

 また、「添」「中」「留」の三段仕込みの際に、仕込み配合を変えたことも奏功したという。

 鈴木副所長は「県春季鑑評会の際、ここ10年で最も出来が良かった。『もしかしたら他県もいい酒を仕込んでいるのでは』と不安にもなったが、結果的には本県の技術力、対応力を証明することができた」と7連覇を高く評価した。

 一方で、鈴木副所長は入賞数が全国一ではなかったことを課題に挙げ、「7連覇は風評払拭(ふっしょく)のきっかけにもなる。7連覇が本県産の酒を飲むきっかけにつながることを期待したい」と語った。