福島県初開催「ふくしまの酒まつり」福島駅前で10月26、27日

 

 県産日本酒のPRに向けた県内初開催の「ふくしまの酒まつり」(仮称)について、県はJR福島駅東口駅前通りで10月26、27の両日に開催することを決めた。県産酒の消費拡大に向けた目玉企画に位置付け、県内最大のPRイベントとして来年以降の開催も視野に入れる。26日の6月定例県議会で先崎温容議員(自民、田村市・田村郡)の質問に宮村安治観光交流局長が答えた。

 県はこれまで、原発事故の風評払拭に向けて首都圏を中心に県産酒のPRイベントを開いてきた。10月の酒まつりでは、2016年から3度開催し、最多の3万8000人が来場したJR新橋駅SL広場にならい、利便性が高い駅周辺を会場に人を呼び込む。県内全55蔵元に参加を呼び掛けてPRし、県産酒の高い品質を実際の消費に結び付ける。

 将来的には、新潟県で毎年3月に開かれ、2日間で10万人以上が訪れる「にいがた酒の陣」に匹敵するイベントに成長させたい考え。県は「県内初の酒まつりを成功に導き、本県の日本酒の振興を目指す」(県産品振興戦略課)としている。

 消費拡大には県内需要不可欠

 県が福島市で10月26、27の両日開催を決めた「ふくしまの酒まつり」(仮称)では、国内最高の品質評価を確立した県産日本酒の魅力を県内外に発信し、課題となっている消費拡大に結び付ける。

 県産酒は日本酒の出来栄えを競う「全国新酒鑑評会」で、金賞受賞銘柄数が7年連続日本一に輝いた。一方、2014(平成26)~18年の県産日本酒の出荷量は減少が続いている。国内市場全体の縮小傾向も響き、県産酒の高い品質評価が消費に結び付いていない点が課題とされる。

 県は、本格的な消費拡大には県外でのPRだけでなく、県内需要の掘り起こしも不可欠と判断した。

 醸造技術も発信へ

 10月の酒まつりでは全国的に評価が高い県産のみそ、しょうゆも取り扱い、本県の醸造技術の高さを発信する。