早期発見へ定期的に
2年前の平成19年度の「がん」の部位別の死亡者割合を性別でみると、男性は喫煙に関係のある肺がんが最も多く、胃がん、大腸がんが続いています。女性は大腸がんが最も多く、胃がん、肺がん(非喫煙者に多いタイプ)が続きます。
早期発見のためには、がん検診を定期的に受けることが大切です。検診は、従来から自治体が行っている集団検診、診療所(かかりつけ医)や病院による個別(施設)検診と職場での職域検診、さらに人間ドックなどがあることは、皆さんもご存知だと思います。
検診などの結果、「異常あり」や「精密検査が必要」という通知を受け取った場合、放置せずに怖がらないで、精密医療機関を受診してください。精密検査には、それぞれの臓器によりエックス線検査、超音波検査、CT検査、細胞の診断検査や内視鏡(カメラ)検査などがあります。現在では、安心して検査が受けられるようになっています。
平成19年度の各「がん」検診の受診率は、肺がん40.1%、胃がん29.0%、大腸がん27.7%、子宮がん22.4%、乳がん20.8%であり、依然として低率(受診率の国の目標はすべてで50%)でした。
ここで大切なのは、毎年受診することです。これにより、もし、「がん」が見つかった場合でも、早期のがんがほとんどであり、負担の少ない治療で「がん」を除去することができるからです。
最後に、自治体による従来からの「がん」検診と平成20年度からの各保険者による「メタボ」健診は異なりますので、ご注意ください。
(県医師会員・郡山市)
=次回掲載6月5日
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