減塩と野菜摂取推進に『新戦略』 いわきで11月に大規模事業

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県民の食塩摂取量と野菜摂取量

 福島県は健康長寿県の実現を目指し、県民の健康指標の改善に効果のある「減塩」と「野菜摂取拡大」の取り組みを全県に広げる新たな戦略に乗り出す。

 減塩や野菜摂取は比較的実践しやすい取り組みだが、県民の理解が低い現状を踏まえ、適切な健康献立やヘルシー給食の普及啓発などを通して健康づくりを進める。

 11月にも県は、いわき市で減塩と野菜摂取に特化した大規模な事業を実施する方針で、まずは東京電力福島第1原発事故による避難者が多い浜通りの県民に対して心疾患などを予防する減塩や野菜摂取の重要性を周知し、健康指標の悪化に歯止めをかける狙いだ。

 塩分過多の食生活は血圧の上昇につながり、高血圧は心筋梗塞などの要因となる。本県の急性心筋梗塞の死亡率は全国で最も高く、食生活の改善は急務だ。

 11月の大規模事業「ふくしま健民大交流会2018(仮称)」は、いわき市内の複数箇所を会場に、専門家による講演会や食育講座、簡易検診、スーパーやコンビニでの減塩商品フェアなどを想定。健康献立やヘルシー給食の講座なども開く予定。東北社会人サッカーリーグ2部南の「いわきFC」とも連携しサッカーを通じた運動教室で子どもの肥満改善を図ることも検討する。

 また、健康をテーマとした県民運動が折り返しの3年目に入る中、県はこれまでの取り組みで企業や市町村との連携事業が進む一方、県民の健康意識や県民運動の認知度が低いと分析。県は本年度、健康意識の普及に向けた県独自の検定事業や健康づくり優良事業所の認定・表彰制度も創設。個人や企業の健康づくりの支援を大幅に強化し、県民意識の醸成を図る。

◆国の基準、目標に届かず

 2016年国民健康・栄養調査によると、県民(20歳以上)の1日当たりの塩分摂取量(平均値)は男性11.9グラム、女性9.9グラムで国の摂取基準(男性8グラム未満、女性7グラム未満)を上回り、野菜摂取量は男性347グラム、女性314グラムで国の目標値(350グラム)に届いていない。

 県民の健康指標は、急性心筋梗塞による死亡率が男女とも全国ワースト1位(15年)、メタボリック症候群の割合が全国ワースト3位(15年)になっている。本県の健康寿命(16年)は男性が71.54歳で全国36位、女性が75.05歳で同24位。