福島県初「がん患者相談窓口」開設 太田西ノ内、太田熱海病院

 
協定書を交わす堀江理事長(右)と小山所長

 治療で職場を長時間離れざるを得ないがん患者への「治療と仕事の両立支援」に関する相談窓口が7日、郡山市の太田西ノ内、太田熱海両病院に開設された。労働者健康安全機構福島産業保健総合支援センター(福島市)に所属する両立支援促進員4人が要請に応じ、患者の勤め先に出向くなどして、医療機関と勤め先との橋渡し支援を行う。

 両病院を運営する太田綜合病院と同センターが同日、郡山市で両立支援協定を締結。小山菊雄同センター所長と堀江孝至同病院理事長が協定書を交わした。県内医療機関との協定締結は初めてで、同センターは今後もがん診療連携拠点病院などとの連携拡大を図る方針。

 長期にわたり療養生活が必要な患者は治療に専念するのに精いっぱいで職場復帰を断念しているケースは少なくなく、疾病への理解が乏しく離職を余儀なくされたケースも後を絶たない。こうした状況を受け、医療機関への両立支援相談窓口の開設は、労働者健康安全機構が全国で進めている。