がん検診受診率課題 健康ふくしま中間報告、減塩も目標未達成

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 県が5日に示した「第2次健康ふくしま21計画」で定める数値目標の中間評価では、がん検診の受診率の向上や食塩摂取量の減少、野菜摂取量の増加などの課題も表面化した。

 がん検診の受診率は五つの部位でおおむね基準値を上回ったが、中間目標値を達成できていない。特に肺がん、乳がん、子宮頸(けい)がんの受診率向上が課題だ。精密検査が必要な対象者の受診率は五つの部位全て80%を超えたが、肺がんの受診率が基準年度とほぼ同値にとどまり、中間目標値の達成率は全て5割未満だった。

 高血圧の割合は、女性が中間目標値を達成したが、男性の改善が必要となった。糖尿病患者の割合も中間目標を達成したが、基準値とほぼ変わらず、改善策が求められる。

 食生活では食塩摂取量が男性11.9グラム、女性9.9グラムで基準値より改善したが、いずれも中間目標値(男性11グラム以下、女性9.3グラム以下)を上回った。野菜摂取量は男性347グラム、女性314グラムで中間目標に達しなかった。

 106項目の中間目標値に対する達成状況は、100%以上達成の「A」が34項目(32%)、80%以上100%未満の「B」が4項目(4%)、50%以上80%未満の「C」が15項目(14%)、50%未満の「D」が53項目(50%)。一方、基準値と比較した改善率では、目標値をすでに達成したのが16項目(15%)、改善傾向だが目標値を達成していないのが51項目(48%)、おおむね変わらないが11項目(10%)、悪化が28項目(26%)だった。

 「子どもにがん教育を」「女性のやせ増」

 中間評価が示された5日の健康ふくしま21評価検討会では運動や食生活改善、がん検診の受診率向上について委員が意見を交わした。

 県医師会の岩波洋常任理事は、がん検診の受診率向上には幼少期からの教育が必要と指摘。「喫煙を始めた年齢が12歳とか10歳、9歳という回答が検診である。子どもにがん教育をしないと検診率は上がらない」と述べた。

 運動の推奨では、福島大人間発達文化学類の杉浦弘一准教授が「妙案がなかなか出てこない状態。多くの人がチャレンジしやすい取り組みが一つのきっかけになる」と述べ、検討会委員長の安村誠司福島医大理事・副学長も「健民アプリの活用などを紹介しているが、なかなか進まない」と、施策面の強化を県に求めた。

 会津大短期大学部食物栄養学科の鈴木秀子准教授は「肥満だけではなく、やせの問題も見ていかなければならない。女性のやせが増えている」と、肥満とやせの2極化に警鐘を鳴らした。

 2020年東京五輪・パラリンピックを見据えた受動喫煙対策に話題が及ぶと、安村氏は「条例をつくり対策を進めている県が複数ある。開催県としてもう少し積極的に取り組み、面目躍如してほしい」と訴えた。