福島県「健康づくり推進課」19年度新設 『長寿県』へ予算重点

 

 県は2019年度一般会計当初予算編成で、県民運動を展開する「健康長寿」県の実現に向けた施策に優先的に予算を配分する方針を固めた。健康対策を所管する保健福祉部内の関係課・室を改編し「健康づくり推進課」を新設、県民生活への普及を加速させる。

 現在、保健福祉部内では「健康増進課」が健康対策を所管しているが、感染症や難病など担当は多岐にわたっている。このため健康に特化した専門部署を新設することで、介護予防なども加えた総合的な視点で施策を展開する体制を整備する。

 このほか健康対策では、内堀雅雄知事をトップとする官民一体の新たな推進組織を設立し、トップセミナーを開催することも検討。バランスの良い食事や減塩への理解を深めるキャンペーン、「健民プロジェクト大使」と連携し、歩きやすい靴で勤務する「ウオークビズ」の普及を図るイベントなどにも取り組む。

 県民の健康指標は、急性心筋梗塞の死亡率が男女とも全国ワーストとなるなど悪化が目立つ。健康をテーマとした県民運動(2016~20年度)は折り返しを過ぎたが、全県運動とは言い難く、健康意識の普及に向けた取り組みの加速化が課題となっている。