シャツ着るだけで『健康管理』 即時に心拍数、ストレス度計測

 

 川俣町の川俣西部工業団地に工場を持つ銀メッキ導電性繊維の製造販売「ミツフジ」(京都府)の最先端技術を使った町民の健康管理実証事業が4日、同町で始まった。シャツを着るだけで即時に心拍数とストレス度を確認し、町民の日々の健康管理に役立てる。

 実証期間は22日まで。応募があった町民約60人に同社のウエアラブル端末「hamon(ハモン)」3着を貸与して毎日着用してもらう。ハモンの胸部に付いた電極で心拍などを測定し、トランスミッターを通じて支給されたスマートフォンにデータを送信。心拍数とストレス度の数値から、日々の健康状態を把握してもらう。

 実証事業では、専用の日誌にシャツの着用(計測)時間を記入するとともに、仕事や運動、睡眠など生活の様子と時間帯をメモ。体の調子に合わせた行動を心掛けてもらうようにする。異常があればかかりつけの医療機関に相談してもらい、スムーズな診察や不調の早期発見にもつなげる。

 配布説明会が町保健センターで開かれ、ミツフジの小副川博道執行役員・開発部長は「町民の貴重な意見を参考に今後2年間かけて改良を重ねてデータを蓄積し、町の健康増進や高齢者の見守り体制の構築に役立てる」と事業の意義を強調。同町の男性(69)は「最先端技術を使った健康管理は初めてのことで、町やミツフジに協力したいと応募した。着心地は気にならない」と述べた。