【ぜんそく診療最前線】治療法 内服でなくステロイド吸入基本

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
ぜんそく治療の基本、吸入療法

 「ぜんそく」は高血圧や糖尿病と同じ慢性の病気で、治ることはほとんどありません。自覚症状がなくても、体の中で炎症を起こしながら、ひそかに発作を起こす瞬間を待っています。よって、「ぜんそく」発作を起こさないためには、症状がなくても治療を継続すること、原因物質が特定できている時はそれを回避することが重要になります。

 具体的には、ぜんそく治療の基本は内服ではなく吸入療法になります。「ぜんそく」は気道に起きた炎症が引き金になっていますので、その炎症を抑える薬剤として吸入ステロイド薬を投与することになります。さらに、気道が細くなっている状態では、吸入ステロイド薬に気管支拡張薬を組み合わせて治療していくことになります。最近では、この両者の薬剤が配合された吸入薬が使えるようになり、薬の数を増やさず、面倒なく治療が行えるようになってきました。それでもコントロールが不十分な時や、吸入薬がどうしても使えない患者さんには内服や貼付薬で気管支拡張薬、抗アレルギー薬を投与することもあります。

 アレルギー回避重要

 もう一つ重要な治療として、アレルギーの原因が分かっている時は、それを回避することです。例えば、「ぜんそく」の原因がダニであれば、部屋や寝具(布団、枕など)の掃除をこまめにすることが大切ですし、動物(イヌ、ネコ、ハムスター、ウサギなど)が原因であれば、それを手放すことも考えます。どうしても手放せない時は動物との接触をなるべく避け、動物のシャンプーをこまめにしたり、乾燥した尿や糞便、フケを吸わないようにこまめに部屋を掃除したりする必要があります。

 このような治療をすることで「ぜんそく」症状が全くない場合は、自分の「ぜんそく」コントロールはうまくいっていると考えてよいでしょう。逆に、自身の「ぜんそく」症状が週に1~2回以上ある時は、コントロールが不十分または不良の状態ですので、治療の見直しや変更が必要となる場合があります。かかりつけの先生に相談してみるのが良いと思います。(福島医大医学部呼吸器内科 斎藤純平医師、柴田陽光教授)