いわき市民の『健康増進』活用! トップアスリート身体改善術

 
男性向けのプログラム。トレーナーのアドバイスを聞きながらストレッチに挑戦した参加者

 いわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(いわき市)は、プロ選手らトップアスリートが取り入れている、トレーニング施設・ドームアスリートハウス(DAH)の身体能力改善メニューを一般向けに7月中旬から提供する。体の機能改善を促し、生活習慣病の予防や健康寿命延伸を支援する。同クラブは「働き盛りの世代が運動できる機会を増やし、健康意識の高まりを加速させたい」としている。

 提供するのは、同クラブの親会社ドームが展開を計画している運動プログラム「Iwill50(アイ・ウィルフィフティー)」。筋肉を付けるのは付随的な狙いで、股関節や胸椎の柔軟性(可動性)と体幹の安定性を高め、体の機能改善を促す。

 プログラムは、同市のいわきFCパークにあるDAHいわきで行われ、20~40代を中心とした男女向けに設定する。尻回りや胸回りの普段あまり使われていない筋肉を活性化させるストレッチやサーキットトレーニングなどで構成する。

 ドーム執行役員の友岡和彦パフォーマンスオフィサー(47)は「負荷や激しさなど程度が違うだけで、アスリートも市民も基本の動きは変わらない。その動作を鍛える」と話す。ドームは同FCパークのほか、東京・有明の本社などで提供を始め、全国に浸透させたい考え。

 サーキットトレーニングにも狙いがある。いわきFCの選手が効果を証明しているトレーニング施設で汗を流すことでアスリート気分になれるだけでなく、複数人が同じ限界に挑戦することで達成感や新しいコミュニティー形成も期待できる。DAHパフォーマンスコーチが指導に当たるほか、サポートスタッフとしていわきFC選手の活用も検討している。同クラブの目的とする「地域の健康増進」達成に向けた取り組みを通して、いわき市が掲げる「健康元年」の意識醸成につなげる。

 5、6月にDAHいわきで開かれた体験会に参加した20代男性は「サーキットトレーニングはきつかったが、勢いと大勢でこなすことで達成感が味わえた」と充実した表情を見せた。

 参加料は調整中で、男女別プログラムを週1~2回実施する計画。各20人程度を予定している。参加地域は問わず、年齢制限はない。