先天性歯

 

 問題出たら処理必要

 
 赤ちゃんが生まれたとき、すでに歯が生えていたり、生後間もなく生えてくる歯を先天性歯といいます。下の前歯に時々見受けられますが、多くの場合、このような歯は、ほかの歯に比べてサイズがやや小さく、歯の質が弱く、色は少し黄色みがかっています。歯としての機能には特に問題はありません。

 ただ、先天性歯は時にいくつかの問題を起こします。その歯によって舌がただれたり(白っぽくなり、時に出血や痛みを伴い赤ちゃんの食欲がなくなります)、赤ちゃんに母乳を与えるときに乳首に歯が当たって授乳に支障をきたしたりすることもあります。このような場合には何らかの処置が必要になります。

 その時の状況の違いで処置は異なります。最初の処置は、歯の先端のとがったところを少し削って丸くすることです。それでも症状が改善されない場合には、歯を抜くこともあります。先天性歯が何の問題も起こさず、歯を抜かずにすんだ場合でも、生えかわりの時期よりもずいぶん前の3~4歳ごろに自然に抜けてしまうことがあります。また、次の永久歯がなく、生え変わらずにそのままの状態で残ることもあります。永久歯の数がそろっているかどうかは、レントゲンを撮ってみないとわかりません。生えかわり前の五歳ごろにレントゲンを撮って調べてみると良いでしょう。

 いずれの場合でも永久歯の歯並びに影響することがあるので、気になったときにかかりつけの歯科医院で相談してみましょう。