味覚障害
亜鉛欠乏や口内異常原因
最近、「食事がおいしくない」「味がよくわからない」などの症状の方が増えています。
もともと高齢者に多く見られましたが、食生活の変化から、若い人にも見られるようになってきました。食べ物を口にしておいしいと感じるのは、視覚、嗅覚、口当たり、そして味覚の情報がそれぞれ脳に伝わることにより起こります。
中でも味覚は重要で、舌や口の中の粘膜上にある「味蕾(みらい)」という器官の味細胞と味の成分が反応することにより味を感じます。そのため、この部分に異常が起こると、味覚障害が起きやすくなります。
主な味覚障害の原因としては、次のようなものなどがあります。
・栄養素の一つである亜鉛の欠乏
・薬の影響
・全身疾患
・「口腔(こうくう)乾燥症」などの口の中の異常
・ストレスなど心因性のもの
中でも偏食や無理なダイエット、ファーストフードの取り過ぎによる亜鉛の欠乏が、最近、特に問題になっています。
亜鉛を多く含む食品には、「干ししいたけ、牡蠣(かき)、大豆、牛肉、レバー、そば粉、抹茶、ココア」などが挙げられますが、味覚障害に限らず、食品をバランスよく取ることが重要です。
食事をおいしくいただくには、よく噛(か)めて、よく味わえなければいけません。
もし、味覚に異常を感じたら、かかりつけの歯科医に一度ご相談ください。
(県歯科医師会)