入れ歯の定期点検

 

 顎の関節や歯の障害防ぐ

 失われた歯の代わりに、食べ物を細かく砕いたり、見た目や発音機能を維持する入れ歯。

 私たちの高寿命を支えてくれている陰の立役者です。動物は歯が駄目になった時が寿命ですが、人は入れ歯を発明したため、歯がなくなってしまっても、食物をかみ砕き、生きるために必要な栄養を取ることができます。

 そんな、私たちの今の暮らしを静かに支えてくれている入れ歯ですが、あなたが今使っている入れ歯は、いつ定期点検しましたか? 車に定期点検が必要なように入れ歯にも定期点検が必要なのです。

 部分入れ歯のあなた。入れ歯が外れないように固定してある針金が広がって緩くなってきていませんか? 針金を使った部分入れ歯は使用しているうちに必ず緩くなります。緩いまま使っていると入れ歯が動いて食事がしにくいばかりか、残っている歯に負担が掛かり歯が駄目になったり、入れ歯の下の歯茎(歯肉)がどんどん吸収して、より一層入れ歯が合わなくなってしまいます。

 総入れ歯のあなた。緩くて外れることが多くなっていませんか? 人工の歯がすり減ったりしていませんか? 合わないまま使っていると、日常生活に支障を来すだけでなく、極端にすり減ったままの入れ歯を長期にわたって使っていると、顎の関節に障害を起こしたりします。

 入れ歯の定期点検を行うことで、問題を未然に防ぐことができます。一番良いのは月に1度、定期点検に歯科医院へ通院することですが、なかなかそうもいかないという人でも、半年に1度くらいはかかりつけの歯科医院へ行って入れ歯の点検をしてもらいましょう。今の不具合もほんの少しの調整で直るかもしれません。

(県歯科医師会)