癒合歯の治療は必要?

 

 生え替わりの際に診察を

 Q 1歳6カ月健診で癒合歯(ゆごうし)があると言われました。歯の数も1本足りないそうです。確かに下の前歯2本がくっついています。治療の必要はないのでしょうか? また、乳歯の後に生えてくる永久歯に影響がないか心配です。

 A 隣同士の歯と歯がくっついて、まるで1本の歯のようになってしまったものを癒合歯と呼んでいます。母親のおなかの中にいる時に乳歯の芽が作られるのですが、その時に二つの歯がくっついて癒合歯になるのでは、といわれています。

 母親が良好な健康状態で出産した子どもにも癒合歯は発生することがあり、原因はいまだにはっきりしていません。永久歯で癒合歯を見ることはまずありませんが、乳歯の前歯などでは時々見ることがあります。

 癒合歯は歯の成育異常ですが、珍しいものではなく、特段の対応をしなくても構いません。ただ、くっついた部分は筋状の溝があり汚れがたまりやすく、虫歯になりやすいので注意が必要です。

 癒合歯の下の永久歯の状態は、エックス線写真で数や位置を確認する必要があります。写真の撮れる年齢まで待っても問題ないので、永久歯への生え替わりの時期に歯科医院で診てもらいましょう。

(県歯科医師会)