乳歯の生え始める時期

 

 1歳半すぎまで様子見て

 Q 子どもが生後10カ月になるのですが、下の歯ぐきに1本しか生えていません。他の子どもに比べると遅いような気がするのですが、大丈夫でしょうか?

 A 歯が生える時期は個人差があります。5カ月で生える子もいれば、1歳すぎてようやく生えてくる子もいます。

 ただし、1歳半すぎても生えてこないようでしたら、病院で診てもらったほうがいいでしょう。

 乳歯が20本生えそろう時期は、2歳6カ月が平均的ですが、歯の生える時期や順序には個人差があり、3歳半ごろまでに生えそろえば問題ありません。

 乳歯は、お母さんのおなかの中で胎生6カ月ごろからでき始めます。歯はタンパク質からなる繊維の網に、カルシウムやリンなどのミネラルが結合して作られるので、生まれてくる赤ちゃんのためにも、バランスの取れた食生活を心掛けることが必要です。

 また、まれに生後2〜3カ月のころ、下の歯ぐきに白くぽつんとしたものが出てくることがあります。歯ということもあるのですが、月齢からすると上皮真珠(じょうひしんじゅ)の可能性もあります。上皮真珠とは歯を作るときの組織が残ってしまい、歯ぐきの表面に出てくるものです。これは自然に消えてしまうので処置の必要はありません。

 なお、歯の生え始める時期はむし歯に注意をする時でもあります。口の中の環境が常に甘いもので満たされているようでは、すぐにむし歯になってしまいます。

(県歯科医師会)