「三種の神器」 より高度な診療が可能に

 

 戦後1950年代後半には白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機が、60年代半ばにはカラーテレビ、クーラー、自家用車が「三種の神器」と言われました。歯科にも「三種の神器」といわれているものがあることをご存じでしょうか。

 歯科の分野で注目を集めている医療機器は〈1〉歯科用CAD/CAMシステム〈2〉歯科用マイクロスコープ〈3〉歯科用CT―の三つです。いずれも高価ではありますが、より高度な診療が可能になります。

 「歯科用CAD/CAM」は、口腔(こうくう)の修復物をコンピューターにより設計、製造を行う機器です。

 一部保険診療にも導入されていますが、口の中で直接スキャニング(読み取り)するものは自費診療に該当し、保険では従来通り型をとって作製します。

 「歯科用マイクロスコープ」は、医科の手術で使われていた手術用顕微鏡を歯科用にしたものです。肉眼やルーペを使用しても見えない小さなむし歯や、複雑な歯の根の中を見ることができます。

 「歯科用CT」は、断層画像を得ることができる装置です。今までは2次元で見ていたレントゲン画像を、3次元で立体的に見ることができます。

 これらの医療機器の普及率はまだ低いですが、より高度で正確な治療が期待できるものです。

 (県歯科医師会)