環境の「変化」健康に影響

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 今回の原発事故後において、放射線被ばくによる身体への影響は、さまざまな検査や対策が必要である最も重要な健康問題のひとつでした。しかし実際には、放射線被ばく「量」が抑えられ、今後の健康の問題は、放射線被ばくによるもの以外にも目を向ける必要があります。

 私たちの健康は、周辺の環境が「変化」すると、知らないうちにも大きな影響を受けます。住んでいる場所が変われば、ちょっとした買い物をする場所も変わりますし、会話をする人も変わります。食生活や睡眠時間も変わります。前回紹介した、診療行動も変化するでしょう。避難や仮設住宅への入居など、これまで震災後に「変化」が繰り返し起こったことによる健康への影響は非常に大きなものでした。

 ただ、この「変化」はこれからも気にかける必要があります。災害公営住宅へ入居すること、家を新築すること、避難区域の解除に伴い戻ること、地域が高齢化していくこと、全て「変化」です。そして復興はこれからもこの変化の連続です。

 もちろん、その変化に人間は慣れていくものですが、変化の直後や慣れるまでの期間は特に注意が必要です。昔から変わらない間柄の声の掛け合いや、周辺のちょっとした気遣い、情報の共有がより重要になっています。