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関節リウマチのリハビリテーション(2)
執筆者:千葉勝美(ちばかつみ)

特定・特別医療法人福島厚生会 
     福島第一病院 院長
     整形外科・リウマチ科     
◆千葉勝美 (ちば・かつみ) さん=1949年、福島市生まれ。福島県立医科大学医学部卒。県立リハビリテーション飯坂温泉病院長整形外科部長を経て、H11年年4月より福島第一病院副院長、整形外科部長となる。H18年4月より福島第一病院院長に就任。専門は整形外科、リウマチ科。リウマチ指導医。

 今回は個々の関節の特徴について述べたいと思います。

 ■枕の高さはどのくらい?

 首の骨(頚椎)は7個ありますが、関節リウマチでは1・2番の骨と4・5・6番の骨がしばしば傷害されます。前者は1番目の骨が前方に、あるいは上方にずれる型の傷害で、後者は軟骨や骨の破壊による前方にずれる型の傷害です。前者は首を前方に屈曲したときに危険ですし、後者は後屈するときに神経の通っている管が狭くなり危険です。従って枕はあまり高くなく、低すぎないことが大事です。後頭部で約3/4の高さが良いでしょう。

 ■肩はどの程度動かしてよいのか

 急性期の場合、比較的安静にする必要があります。安静といっても固定するのではありません。無理をしないこと、痛い動作を避けるということです。肩関節が痛い場合は、屈曲約60度以下で運動すると痛くなく運動ができます。振り子運動と耳たぶ運動をお勧めします。振り子運動は腕の力を抜いて上肢を前後・左右に振ります。さらに上半身を前屈させ回転運動をします。耳たぶ運動は親指と人さし指で同側の耳たぶをしっかり持ち肩の運動をします。そのようにすると肩関節は過度に動かず、痛みを感じないで運動することできます。いずれにせよ肩関節の運動は力を抜いて行う必要があります。

 ■肘(ひじ)の動きが悪いと町を歩けない

 肘関節の動きは意外と軽視されがちです。しかし40度以上伸びなくなると会陰部に手が届かず、トイレ動作に困り外出困難となります。また十分に曲がらないと口に手が届かなくなり食事に困ります。肘関節も十分に屈伸可能にしておく必要があります。

 ■手関節・手指は固まれば痛くない

 手関節は固まれば痛くなくなります。しかし痛くなくても変な形で固まればかなり不自由です。トイレ動作をする方の手関節は多少手のひら側に屈曲する必要があり、背側に固まるとトイレ動作ができません。肘関節と同様、不良な位置での固定は外出を困難にします。力仕事をする場合手関節は多少背側に反る必要があります。関節が固まらないように入浴後十分に動かしておきましょう。

 ■股(また)関節は多少動かなくても痛くなければよい?

 股関節の動きが悪いと正座・あぐら・横座りなどが困難で和式の生活が不自由です。またいすに腰を掛けることも不自由になり、排便・排尿に困ります。日ごろから十分ストレッチをしておきましょう。

 ■膝(ひざ)関節はもっとも力がかかる関節

 膝関節の痛みでお困りの方はたくさんいらっしゃることと思います。この関節がもっとも傷害を受けやすいためです。また構造も動きも複雑で一度傷害されると厄介です。リウマチが強いときは体重をかけないで、たとえばいすに座って、または水中などで浮力を利用し荷重を軽減して運動することをお勧めします。また動きの悪くなった関節は自己流の運動は禁忌です。理学療法士・作業療法士の指導を受けて行いましょう。

 ■足関節は動かなくてもよい?

 足関節が動かないと砂利道や坂道を歩くのに不自由です。下垂位に固まると坂道を上ることが困難なばかりか、膝関節を痛めてしまいます。また足趾(足の指)に魚の目(鶏眼)ができる原因になります。一方背屈位に固まると膝を曲げて歩く必要が生じ非常に疲れ、長距離歩行が困難となります。いずれにせよ足関節も十分に動く必要があります。

 ■足趾も十分に動かしましょう

 足趾も重要です。動きが悪くなってくると魚の目が多数生じます。十分に動かしておきましょう。 

ME&YOU1月号より
 



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