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アンチエイジングの意義
日本の平均寿命は世界のトップクラスにあり、100歳以上の人口は3万人を超えています。この長寿の要因としては国民皆保険システムもありだれでも質の高い医療を受けることができること、健康的な日本食を摂取してきたこと、長寿に関与する遺伝子を有していること、および戦争がなく平和であることなどが挙げられます。
その半面、人口増加率の低下も加わり、高齢化社会が加速している状況でもあります。現在の実情は増加した高齢者の多くは、良好な健康状態を維持し人生をエンジョイしているかというと疑問が残ります。それは平均寿命と健康寿命(健康で活動的に生活を送る年数)の間には7〜8年の差があり、長い間寝たきり、あるいはそれに近い状態の患者さんの増加がみられるからです。自分自身が寝たきりにならないために、危機感をもって真剣に対策を講じなければならない時代になったという事実をまず認識しなければなりません。エイジング(加齢)とともに増加する生活習慣病や老化現象の治療、予防についての理解を持ち、年齢を重ねても、”若さ”と”健康”を維持するアンチエイジング医学の導入と普及が最も大事なことと考えています。
アンチエイジング医学について
アンチエイジング医学は元気で、長寿を享受することを目指す医学と定義することができます。従って健康保険で対象となるような病気の治療は非常に限定された狭義の医学であり、それとは異なります。紀元前のヒポクラテス以来のギリシャ医学の伝統的な医学の概念そのものです。それは健康を保持し続けるための医学であり、自然の回復力を重視する医学です。
病気の早期発見、早期治療では遅すぎる
これまでの医学は病気を治すことに主眼がおかれていました。病気を初期の段階で発見して早く治療を開始するという発想です。これに対してアンチエイジング医学は「早期発見・早期治療」では遅すぎるという考えが前提です。「病気にならない」ために「細胞の老化」を来す元凶を体の中からできるだけ除去してしまうという発想なのです。その結果としてすべての人がQOL(生活の質)を良好に保ちつつ天寿を全うするようになることが最終目標です。
何が身体を老化させるのか
人体はさまざまな物質が溶け込んで溶液とタンパク質からできています。これらが細胞レベルで複雑な化学反応を起こし生命活動を行っています。老化を防ぐということは細胞レベルで起こっている反応をコントロールすることです。細胞たちがいつまでも正常に活動し続ければ老いることはありません。しかし、体の中にはその細胞を傷つけたり、殺してしまう悪役が存在しています。それがフリーラジカルというものです。これは危険な性質を持つ原子や分子で、体の中の至るところで発生し体を衰えさせるもので、よく耳にする活性酸素もこの仲間です。フリーラジカルは体を衰えさせますが、これが老化の元凶です。フリーラジカルの発生源としては食べ過ぎ、飲み過ぎ、ストレス、たばこ、紫外線、排気ガスなどがあり、日常生活の中にどこにでもあるものです。
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