乳がんは最近増えているのでしょうか
乳がんは欧米における女性の罹患(りかん)率のトップであり、食生活やライフスタイルの欧米化に伴い、日本でも増加しており、1960年から1985年の25年間に倍増しています。乳がんに罹患した数は、年間約3万5000人と推計されています。欧米では約8人に1人は生涯のどこかで乳がんにかかるとされています。日本でも2015年には約20人に1人が生涯のどこかで乳がんにかかると推計されています。
乳がんは食べ物と関係があるのでしょうか
日本に住む日本人、アメリカに住む日系人、アメリカの白人の乳がんについて罹患率をみますと、アメリカに住む日系人は日本人に比べて乳がんが多く、白人よりは少ないのです。これは食生活などの環境因子が乳がん発生に非常に重要であると考えられます。このほかに日本人の乳がんの特徴として、40歳代後半から50歳代にかけての乳がんが多く、、閉経後の乳がんが欧米に比べ少ないことです。しかし、これも最近は欧米のパターンに近づきつつあります。これも食生活との関連をうかがわせます。
乳がんの予防の食品はあるのでしょうか
最近の愛知がんセンターの研究では大豆製品の摂取により閉経前乳がん発症リスクが減少するとの報告があります。これは乳がんになった女性と健常女性の食品摂取に関するアンケートからの結果です。大豆製品を種類別に分析すると豆腐摂取量と乳がんの間には負の相関があり、豆腐を取ることが乳がん予防の潜在的有効性を示しました。ただ閉経後乳がんにはこのような差はみられませんでした。乳がんになりやすい体質はあるのでしょうか
特にそのような体質はありませんが、統計的にみて次の4項目が普通の人に比べ乳がんの高危険(ハイリスク)グループといわれます。すなわち、(1)乳がんの既往歴のある人、(2)母、姉、殊に乳がんがある場合、(3)増殖性病変を有する乳腺症の既往歴のある人、(4)30歳までに妊娠をしたこと
のない人、などです。以上の方は3〜4倍乳がんになる率が高いとされています。
乳がん検診は重要なのでしょうか
平成16年の厚生労働省の指針により、40歳以上の女性のすべてが乳がん検診の対象となりました。しかし日本の乳がん検診受診率は平成16年でわずかに11.3%しかありません。欧米では60〜70%の受診率ですので、いかに日本の女性が乳がんに無関心であるかを示しています。乳がんは
診断時の病期(進行具合) によりほぼその治療成績が決まりますので、進行した状態ではいかに名医にかかってもだめです。乳がん検診による早期発見が重要です。
自己検診が大切だといわれますが、自分の乳房を触ってもよく分かりません
ほとんどの方は乳がんにならないわけですので、よく分からないのは当然です。ですから日ごろの自分の乳房を触って、平常の自分の乳房を知ることが大切なのです。定期的に自己検診すれば、約1センチのがんをみつけることはできると言われています。乳がんを小さいうちに発見することが、がんで命を失わないための一番大切な方法です。
|