痛い関節を冷やすのが良いのか、温めるのが良いのか。痛い関節を動かしたほうがいいのか、安静がいいのか。枕はどのぐらいの高さが良いのか、など患者さんによく質問される項目があります。今回はそれらの質問に答えたいと
思います。
■痛い関節は温めるの?
急性期(赤みがあり、局所に熱があり、はれている) 関節に対しては冷やすと効果的です。局所を冷やすと神経が
麻酔され痛みが軽減されます。また炎症で拡張した血管が収縮し炎症の悪循環を断ってくれます。時間がたつと今度は血行が良くなり疼痛(とうつう)物質を除去してくれます。
急性期が過ぎ局所に発赤と熱がなくなった慢性期の関節は温めるのが原則です。本人が冷やしたほうが気持ちが良い場合はそれで結構です。温めることにより血行が良くなり痛みが軽減します。
■動かさない関節は囲まる?
確かに動かさないと関節は固まってしまいます。体を構成しているコラーゲン線維が固まってしまうためです。3週間関節を固定しますと関節は固まってきます。リウマチは特に固まりやすい傾向にあります。熱のある、はれて痛い関節は安静を勧めますが、3週間以上の安静は関節を固めてしまいます。急性期にあっても入浴後に関節を痛くない範囲で20回ほど十分に動かしておきましょう。それだけで関節の固まり(拘縮と言います)は予防できます。
■筋肉が弱くなるので痛くても動かしたほうが良い?
確かに動かさないと筋肉はやせてきます。それを不動性くの萎縮(いしゅく)と言います。従って動かしたほうがいいことになりますが、問題は関節に水がたまったり、痛みが継続するとそれだけで著しい筋肉の萎縮が生じます。結局は痛いときは関節を休ませ、痛みの出ない範囲で動かすことが肝要です。
■筋肉のコリをほぐしたい
関節が痛いと周囲の筋肉にコリが出ます。関節を自然に動かさなくしているのでしょう。関節痛は筋の過緊張を引き起こしコリとなって表れます。コリがあると関節はさらに痛くなり悪循環となります。悪循環を改善するためには筋
のコリを減少させることが必要です。
■深呼吸しましょう
薬を使わないで筋肉をゆるくする方法には次のものがあります。1つは深呼吸です。深呼吸をすると空気を吐き出
したあと筋の弛緩しかん(ゆるくなる) が起こります。次に脳神経を使うことです。脳神経を使うといっても緊張するのは逆効果です。楽しいことに脳神経を使いましょう。たとえば、落語・漫才を聞く、お孫さんとの会話や趣味を楽しむなどです。さらに凝っている筋肉を静かにストレッチする方法もあります。関節周辺の筋肉を静かに伸ばします。筋肉に細かな振動(バイブレーション)を与えても筋肉は緊張が取れます。また、凝っている筋肉を心臓の鼓動に合わせ静かにたたいてみましょう。皮膚の摩擦も有効です。
■楽しいことをしましょう
痛み止めを使わないで痛みを和らげるためには、まず楽しいことをしましょう。楽しいことをすると痛みは和らぎます。好きなことをやっているときは脳内に鎮痛物質が出ることが分かっています。次に皮膚を刺激する方法があります。刺激は温かい、冷たい、軽い痛み、手指にて触れるなどがあります。ここで注意しなければならないことは熱い、締めつけるなどの刺激は疼痛を悪化させます。リハビリの基本を知って快適な生活を送りましょう。
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