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 【 家庭でできる応急処置TOP
平成20年4月4日
竹田洋介 医師       
目の外傷性疾患
ぶつけたり目に入った場合

 目の異常で特に急を要するものとしては、目をぶつけるなどの外からの力によるもの(外傷性)と、そうでないもの(非外傷性)に分け、今回は、外傷性の疾患について、考えてみたいと思います。
 ぶつけた場合 何が起きているかは分からないので眼科受診を勧めます。
 眼球に直接ぶつからなくても、眉(まゆ)毛の辺りに当たると、眼球から出た視神経が頭蓋(ずがい)骨を通る細い管のところで視神経が損傷して、視力が落ちてしまうことがあります。また、眼球の周りの骨は薄く、鼻の空気がまぶたに回って腫れることがあるので、鼻血が出た場合は、強くかまないようにしてください。
 目に入った場合 硬いものでは鉄、液体ではアルカリ性のものが緊急を要します。鉄は、グラインダーなどでの作業中に、眼球に刺さることが多いですが、小さい鉄粉でもさびて眼内に溶け出し、強い炎症を起こすことがあります。刺さっていなくても、上まぶたの裏に入った場合、自分で取るのは難しいです。
 仕事中我慢して、家に帰って入浴などして温まると、痛みが強くなることもあります。救急病院に専門医がいるとは限りませんので、何か入って違和感がある場合は、眼科をすぐに受診してください。
 また、草刈り機での作業は、要注意です。石に当たると、刃が欠けて、角膜と水晶体を突き抜け、奥の網膜に刺さることがあります。作業時は、必ず眼鏡をかけて目を守ってください。
 アルカリ化学外傷 アルカリは組織の中に浸透していくため、はじめは痛みが無くても、重症になることがあります。アルカリか確認してください。生コンクリートは特に重篤ですので、作業する際は注意をお願いします。流水でよく洗い流して、眼科を受診してください。入ったものの能書きがあると、参考になります。
(県医師会員)

 



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