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 【 家庭でできる応急処置TOP
平成20年6月20日
渡辺信雄 医師       
子どもの急病やけが(後編)
発熱やけいれんなどの対応

 子どもの急病やけがの家庭でできる応急処置について、主なものについて触れたいと思います。いずれも重症な場合には、救急車の利用を含めて医療機関の受診が必要ですが、医療機関が診療中の日中であれば早めの受診が最も大切です。
 (1)発熱 発熱は病気が起こった何よりの証拠ですが、熱のために脳がおかされることはありません。重い病気による発熱では、必ず発熱以外の重い症状を伴います。夜間に急に発熱しても、心配な症状を伴わなければ、翌日、医療機関が開くまで様子を見てかまいません。解熱剤は病気を治す働きはありませんが、高熱でつらそうなときだけ使用してください。
 (2)けいれん 乳幼児が急な発熱とともに起こす熱性けいれん、いわゆる「ひきつけ」が最も多い原因ですが、けいれんだけで命取りになることはありません。あわてずに、子どもを寝かせ、時計を見てけいれんの持続時間やけいれんの様子を見てください。舌をかむことはありませんので、口の中に物や指を入れないでください。嘔吐(おうと)を起こして窒息することが危険なことです。嘔吐したら、吐物を口の中からかき出してください。10分以上止まらないときは早く受診してください。救急車を利用した方が安心できます。
 (3)嘔吐 胃腸炎が最も多い原因ですが、吐き気が続くときは経口摂取を一時中止して様子を見てください。嘔吐が鎮まらない場合には早めに受診しましょう。吐き気が落ち着いた場合には、スプーンで少しずつ時間を開けながら水分から与えてください。
 (4)喘息(ぜんそく)発作 発作止めがあれば、苦しくなる前に早めに使用して様子を見てください。改善しない場合には受診が必要です。
 (5)誤飲 早く吐かせることが大切ですが、吐かせてはいけないものもあります。母子手帳や中毒センターの情報で対応してください。
 (6)やけど すぐに水道水や氷で冷やすことが大事です。冷やしながら受診してください。
(県医師会員)

 



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