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 【 家庭でできる応急処置TOP
平成20年10月17日
古川裕利 医師       
ハチに刺されたら
冷たい水で冷やそう

 【ハチに刺されるのを避けるためには】ハチは黒くて動くものをめがけて攻撃してきます。そのような服装は野山に出掛けるときは避けた方がよいでしょう。また、ハチの巣を壊そうとすると無用にハチを刺激し、多数のハチの攻撃を招きますので絶対にやめましょう。
 【ハチに刺されたときの症状】ハチに刺されると、刺されたところに痛み、赤み、腫れなどが生じます。応急処置としては、冷たい水で冷やすのがよいでしょう。アンモニアがハチ毒をなくすのでおしっこをかけるとよいという言い伝えがありますが、効果は全くありません。また、おとぎり草や、アロエの葉をすりつぶして塗る人がいますが、かぶれの原因になるだけですのでやめましょう。痛み、赤み、腫れは数日後には消えますが、医療機関を受診して治療された方が症状は軽くて済みます。
 【ハチアレルギーを生じたときの症状】ハチに何回も刺されていると、体の中で免疫(体を守ろうとする力)が強くはたらくようになり、勢いあまって、全身に強いアレルギー反応を生じるようになります。これをアナフィラキシー反応といいます。アナフィラキシー反応が起きると、蚊に刺されたようなかゆいボツボツが全身に出てきたり、息苦しさ、吐き気、冷や汗、めまい、下痢、腹痛などの症状が表れます。このような症状が出た場合は、直ちに救急車を呼び、入院施設のある病院を受診しましょう。症状が進めば血圧が低下し、死に至ることもあります。なお、アナフィラキシー反応は即時型アレルギー反応ともいい、通常刺されてから30分以内に起きるので、その間にこのような症状が出なければ、あまり心配はいりません。
 【ハチアレルギーがある人はどうすればよいか】ハチアレルギーがある人がハチに刺されたときはすぐ病院に行くのがよいのですが、山の中などですぐ受診できず、そのまま症状が悪化してしまう場合があります。そのため、現在ではエピペンという、ハチアレルギーに対する薬が開発されています。皮膚科を受診して処方してもらいましょう。
(県医師会員)

 



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