生理痛は相性良い薬を常備
「家庭でできる産婦人科領域の応急処置」というとあまりありませんが、よくみられる症状について書いてみました。
【月経困難症(生理痛)】女性の感じる痛みの代表的なもので、珍しいことではありませんが、ひどくなると救急車で来院される方もいらっしゃるほどです。
一般には、対症療法、つまり痛み止めを飲むことになりますが、やはり相性のようなものもありますので、普段から自分に効く薬を覚えておき、常備しておくことが大切です。
また痛みが極限状態になってからでは、効果が期待できません。早めに飲む方が効果があります。「痛い」と思ったら我慢せずに、すぐ飲むこと、その方が、結局使用する量も少なくて済むのです。
生理痛は、よくみられる症状ですが、中には、子宮内膜症などの病気があったり、またピルなどが有効な場合もあるので、痛みが強い場合は、産婦人科を受診し、相談してください。
【外陰部の打撲、裂傷】意外と多いもので、特に活発に遊んでいるお子さんによくみられます。血管の豊富な部位ですので、かなりの出血がみられ、縫合処置が必要になることもあります。出血部位をガーゼなどで圧迫し、産婦人科を受診してください。
外科の先生でもOKですが、産婦人科の方がなれているようです。少し大きくなったお子さんは、恥ずかしさから黙っていることもありますので要注意です。
【不正性器出血】これも婦人科疾患の代表的な症状です。原因は、いろいろですが、ほとんどは、良性の心配のないものです。
しかし、子宮がんなど悪性の可能性も全く否定はできませんので、やはり、産婦人科受診が必要です。特に子宮がんは最近、若い人(10―20代)に増えてきているのです。
【妊娠に関連した出血】生理? と思ったが実は妊娠していたということはよくあることです。ひょっとしてと思ったとき、薬局で売っている妊娠検査キットも重宝ですね。陽性と出たら当然産婦人科受診が必要です。
(県医師会員)
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