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【生活習慣病TOP】
 ◇健    康    <2006.04.06>
あなたは大丈夫?生活習慣病 メタボリック・シンドローム

 第一に腹囲が大切

 メタボリック・シンドロームは、なぜ問題なのかを説明します。メタボリック・シンドロームになりますと、そうではない方に比較して心筋梗塞が31倍も起きやすいのです。では、メタボリック・シンドロームはどうすればわかるのでしょうか。

 ■診断基準

 第一に腹囲が大切です。腹囲は立っておへその回りを測定します。男性では腹囲が85センチ以上、女性は90センチ以上で、メタボリック・シンドロームの可能性があります。
 この腹囲の基準を満たし、(1)上の血圧が130mmHg以上か下の血圧が85mmHg以上という高血圧(2)血液検査で、中性脂肪が150mg/dl以上かHDL―コレステロール(善玉のコレステロール)が40mg/dl未満、(3)空腹時血糖値が110mg/dl以上の3つのうち2つ以上を満たす場合メタボリック・シンドロームと診断されます。血圧が少々高い、中性脂肪が高くHDL―コレステロールが低い、空腹時血糖値が高いというひとつひとつは軽度の異常でも、異常が重なり合うと、30代・40代で心筋梗塞を起こしてしまう可能性が高いのです。

 ■肥満の方はご用心

 腹囲は、立った姿勢で息をはいた状態でおへその周囲を測定します。男性で85センチ以上、女性で90センチ以上あれば、自宅で血圧を測定してください。安静にし、座ったまま上腕部で血圧を3回測定してください。3回とも血圧が130/85以上あれば、病院で空腹時の採血をする必要があります。中性脂肪やHDL―コレステロール、空腹時血糖値が上に述べた基準であればメタボリック・シンドロームとなり治療が必要になります。治療の主体は食事療法と運動療法で体重を減らすことです。体重を減らすと腹囲が減ります。医学的な食事療法・運動療法を実施しますと、血圧も下がり中性脂肪が減ります。また空腹時血糖値も低下し、糖尿病の予防にもつながります。

 次回は肥満予防のための食事・運動療法について説明いたします。

 
(県医師会会員・清野弘明医師)
 

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