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女性の健康と赤ちゃん
渡辺信雄 医師       
【 子育てと母子健康手帳 】
女性
成長の記録書き残そう

 妊娠を市町村に届け出ると母子健康手帳、いわゆる母子手帳(いわき市では親子手帳)が交付されます。母子手帳は妊娠中から出産にいたる母親の健康の記録とともにお子さんの健診、予防接種、成長の記録が残されますが、母子手帳が健診や予防接種などを記録してもらうためだけだと思っていませんか。
 母子手帳の交付を受けたら、はじめに最初から最後まで目を通してみてください。前半は妊娠中の経過、出産の状態、お子さんの健診や予防接種を記録するページで構成されていますが、お子さんの成長に合わせた健診のページの片側は保護者の記録となっており、その時期のお子さんの健康のチェックポイントと自由にお子さんの健康や発育・発達について記載できる大きな余白が取ってあります。
 いつ、どんな病気にかかったとか、どんなことができるようになったとか、この余白へ記入されたことはそのお子さんだけの大事な成長の記録として残ります。時間がたつとどんな記憶も薄れてしまいます。余白が真っ黒になるほど、書き込みをしてください。
 乳幼児身体発育曲線や幼児の身長体重曲線は計測したらご自分でも書き入れてください。上下の線に沿って大きくなっていれば正常です。お子さんが成長して自立するときが来たら、唯一の出生、成長・発達や健康管理の記録としてお祝いにプレゼントできるように大事に保管してください。
 また、後半部分は妊娠中から、乳幼児期に至る栄養をはじめ、健康管理のアドバイスで構成され、困ったときの支援制度や地域の相談窓口についてもいろいろと紹介されています。
 最後のページに39ミリの円が印刷されていますが、子どもの誤嚥(ごえん)防止の目安です。国と自治体とで発行する母子手帳は信頼できる子育てのガイドブックですので上手に利用してください。
(県医師会員)

 



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