1区・金子氏勢い、亀岡氏猛追 4区・小熊氏、菅家氏激戦続く

 

 22日投開票の第48回衆院選で、福島民友新聞社は17日から19日までの3日間、読売新聞社と共同で世論調査を実施、調査結果に本社取材網で得た情報を加味し、序盤から接戦が続く福島1、4区の最終盤の情勢を分析した。1区は民進系無所属候補に勢いがあり、自民候補が猛追する展開。4区は希望候補と自民候補が依然として激戦を繰り広げている。ただ、両選挙区とも有権者の2割が投票する候補者を決めていない。投票日の天候も無党派層の投票行動を左右し、結果に影響しそうだ。(敬称略)

 【福島1区】民進系無所属の金子恵美は終盤で勢いがあり、自民前職の亀岡偉民が猛追する。

 地域別では、大票田の福島市で金子、亀岡が激しく競り合っている。伊達、相馬両地方では金子が浸透し、亀岡が追う展開。

 民進、共産、社民各党県組織の支援を受ける金子は共産支持層の9割弱、立憲民主支持層の8割強を固めた。一方、亀岡は自民支持層の8割弱を固めた。推薦を受けた公明支持層からは6割強の支持にとどまっているが、希望、社民両支持層の一部を取り込む。無党派層の支持は金子が亀岡を上回る。

 年代別では、金子が40、50、60代、亀岡は10~20代、30代、70歳以上でリードしている。職業別では、サラリーマンの支持が金子、亀岡で拮抗(きっこう)している。

 【福島4区】希望前職の小熊慎司と自民前職の菅家一郎が依然として激戦を展開している。

 小熊は希望支持層の9割弱に加え、維新や民進支持層にも浸透。菅家は自民支持層の8割弱、公明支持層の6割弱を固めた。無党派層の支持は、小熊が菅家を上回っている。

 地域別では、小熊が地元の喜多方市で優勢で、大票田の会津若松市は菅家が小熊をリードする。町村部は激しく競り合っている。

 年代別では、小熊が30、50代と70歳以上、菅家が10~20代、40、60代で浸透。職業別は、小熊がサラリーマンや商工自営、菅家が基幹産業である農林水産業から支持を得ている。

 共産新人の古川芳憲は共産支持層以外への浸透が課題。社民新人の渡辺敏雄は支持が広がっていない。