いわきFC『好発進』 東北クラブサッカー、六ケ所体協に大勝

 
【フットボールクラブ六ケ所体協―いわきFC】後半20分、いわきFCのMF吉田がチーム3点目となるミドルシュートを決める=山形県総合運動公園ラグビー場

 サッカーの第23回全国クラブチーム選手権大会東北予選会第1日は3日、山形県天童市の県総合運動公園ラグビー場などで1回戦4試合が行われJリーグ参入を目指す本県第1代表のいわきFCはフットボールクラブ六ケ所体協(青森県第2代表)に7―0で大勝、好発進した。本県第2代表のグロリーズ福島も山形フットボールクラブ(山形県第2代表)を3―1で下し、2回戦に駒を進めた。

 いわきFCは前半10分、ゴール前のこぼれ球をFW平岡が押し込み先制したがシュートの精度を欠き11本を放つも追加点を奪えなかった。後半に入ると、MFの井原、吉田の連続得点で流れをつかみ、一挙6点を挙げた。守備では反撃の芽をつみ取り相手のシュートをゼロに抑えた。いわきFCは4日、同ラグビー場で行われる2回戦で遠野クラブ(岩手県第2代表)と対戦する。午後1時30分開始予定。

 MF・吉田、技ありミドル

 カーブのかかったボールが相手キーパーから遠ざかるような軌道を描きサイドネットを揺らした。チームに勢いをもたらすミドルシュート。後半からの途中出場ながら結果を出した、いわきFCのMF吉田知樹は「理想的なゴールだった」と自画自賛した。

 両サイドからのクロスを攻撃の軸に相手ゴールに何度も迫ったが、前半は追加点が遠かった。「クロスで点を取れる気配がなければドリブルで仕掛けて点を取る」。後半からピッチに立った吉田は得意のドリブルで果敢に仕掛けた。

 MF井原楓人の得点で2―0で迎えた後半20分、左サイドでパスを受けた吉田は瞬時にゴールの位置を確認。相手DFに囲まれながらもシュートコースを見いだした。「アイデアが浮かんでコースが見えた」。右足でボールをすくい上げるようにしてカーブをかけたシュートが、思い描いたコースをたどった。

 試合形式の練習で意識的にミドルシュートを放っている吉田。得点から2分後にはペナルティーエリア外から相手DFの股の下を狙った低い弾道のシュートも決めてみせた。「次のチャンスでも得点できるよう集中して試合に臨みたい」。吉田は相手の隙を逃さず常にゴールを狙い続ける。