【コラム】WALK TO THE DREAM-8 未来や希望のプラスに

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いわきスポーツクラブ 大倉智社長 

◆復興支援 

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故からもうすぐ、6年を迎える。僕は2011(平成23)年3月11日午後2時46分、JR横浜駅に停車中の電車内にいた。最初は風かと思った揺れが次第に大きくなり、電車は止まり、横浜から東京まで歩いて帰った。

 当時は湘南ベルマーレの強化部長。テレビの映像で被災地の惨状を知り、被災地のために何かしなければと思い立った。スポンサーから食料や衣服を募り、いわき市小名浜に運んだ。

 震災、原発事故から5年が過ぎた時、僕は再び、いわきFCのビジョンを具現化するため、いわき市に来た。何かの縁を感じた。着任当初は「いわきFCの活動を通じて復興から成長へ」「復興創生のお手伝いを」などと話してきたが、1年住み、地域の方々の話を聞き、実際に福島第1原発を視察する中で、自分が「復興」などを口にすることがおこがましくなった。いわき市に来るまでは被災がわがことではなかった自分に、発言する資格があるのかを自身に問い続けた。

 簡単に口にすることはなくなったが、いわきFCを通した復興支援への思いは強くなった。ただ、それを言葉にするのか、しないのかという境地にたどり着いたように思える。今は、震災、原発事故の話を地域の多くの人から聞くことが、いわきスポーツクラブ、いわきFCを動かすモチベーションになっている。

 いわきFCの「アカデミー構想」では、子どもたちが遊びながら体力をつけ、遊びながら運動スキルを学べる無料のプログラム「アスレチック・クラブ(仮称)」を始動させる。

 スポーツで汗をかいて、運動することの素晴らしさを伝えていく。いわきFCの存在が子どもたちの未来や希望の「+α」となるように頑張っていきたい。

おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、一昨年12月から現職。47歳。

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