【コラム】WALK TO THE DREAM-10 メンタルも不可欠な要素

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 いわきスポーツクラブ 大倉智社長

 ◆クラブの哲学

 サッカーの欧州チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦で、バルセロナ(スペイン)がパリ・サンジェルマン(フランス)に歴史的逆転勝利を収めた。僕はこの一戦から、クラブの哲学、そして、選手のメンタルの重要性をあらためて考えさせられた。

 第1戦を0―4で落としていたバルセロナは第2戦でパリを6―1で下し、2戦合計で6―5と逆転した。第1戦を0―4と惨敗したチームが勝ち抜くのは史上初。まさにサッカーの醍醐味(だいごみ)が凝縮された試合だった。

 逆転勝利の要因は、あの試合だけではなく、バルセロナは常に攻撃的なサッカーをすること。クラブとしてのフィロソフィー、哲学が根底にある。常々言っているが、誰が監督でも誰が選手だろうが、クラブとして積み上げた哲学を大事にしているからこそ、あのような試合ができる。

 一方、パリは、第2戦で選手たちが精神的に半信半疑でサッカーをしていたように見えた。バルセロナに対し「このまま逃げ切れるのか」というメンタルの不安が出たように思える。見えないプレッシャー、半信半疑の心理が、無意識のうちにパリのラインを下げてしまったのかもしれない。

 サッカーは2―0でリードしている時が一番危険と言われている。2―1になると心理的な条件が逆転するからだ。逃げ切るではなく、最後まで90分間、観客が見ている中で常に前に前にボールを運ぶ意識がないとパリのような試合になる。僕も田村雄三監督もいわきFCの選手には「90分間自分たちのサッカーをやり続けなさい」と繰り返し指導している。そうしないと負けたときに後悔する。90分間、一瞬の隙も与えないサッカーをするには、技術やフィジカルに加え、メンタルも不可欠な要素だ。

おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、一昨年12月から現職。47歳。

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