いわきFC『15発』発進 天皇杯福島県予選・準々決勝進出

 
【いわきFC-FC ALPS】後半、3点を挙げる活躍を見せたいわきFCのFW高柳(11)=いわきFCフィールド

 サッカーの第22回県選手権大会・第97回天皇杯全日本選手権県代表決定戦は26日、いわき市のいわきFCフィールドなどで4回戦4試合が行われた。前回大会準優勝で、4回戦から登場したいわきFC(県社会人リーグ1部)はFC ALPS(県社会人リーグ2部)に15―0で大勝し、準々決勝進出を決めた。

 2017年シーズン初の公式戦となったいわきFCは試合開始早々の前半3分、FW菊池将太のゴールで先制すると、前半だけで5得点。後半も新加入のFW高柳昂平のハットトリックの活躍などで10点を奪い、天皇杯全国大会出場に向け好スタートを切った。

 ホームのいわきFCフィールドには無料で開放された観客席の定数を大幅に上回る550人が訪れ、声援を送った。いわきFCは次戦の4月1日、相馬市の相馬光陽サッカー場でFCプリメーロ(東北社会人リーグ1部)と対戦する。午前11時試合開始予定。

 FW・高柳がハットトリック達成

 発足2年目を迎えたいわきFCの新戦力がピッチで躍動した。新加入メンバー、FW高柳昂平(筑波大卒)は後半、立て続けに得点しハットトリックを達成。鮮烈デビューを飾り、詰め掛けたサポーターを沸かせた。

 初陣で先発出場した身長181センチ、体重76キロの22歳は「緊張はなかった」と口にしたが、前半はゴール前で再三の好機を生かせず、精彩を欠いた。

 「前半は空回りしていた。悔しかった気持ちを後半にぶつけた」と切り替えた後半1分、ゴール前のこぼれ球に反応し左足でボレーシュート。筑波大で主将として主力の一角を担ってきた実力をフルに発揮した。

 3得点は、この試合で6点を決めたFW菊池将太に次ぐゴール数。点取り屋として今後に期待がかかる。すでに焦点は決勝に合わせてある。「福島ユナイテッドは甘くない。確実に決める選手になる」と頂点を見据えた。