いわきFC初戦7ゴール、全国へ好発進 全国社会人サッカー東北予選

 
【FCガンジュ岩手―いわきFC】前半26分、右CKを頭で合わせチーム2得点目を決めるいわきFCのDF古山(4)=青森県・五戸町ひばり野公園サッカー場

 第53回全国社会人サッカー選手権大会東北予選会第1日は29日、青森県の五戸町ひばり野公園サッカー場などで開幕、1回戦8試合が行われ、いわきFC(県社会人リーグ1部)は7―0でFCガンジュ岩手(東北リーグ1部)に快勝した。

 いわきFCは前半10分、MF金(キム)大生(デセン)のゴールで先制。16分後には、右CKにDF古山瑛翔が頭で合わせ追加点を奪うなど、前半3得点、後半4得点の猛攻を見せた。

 いわきFCは30日に青森県八戸市東運動公園陸上競技場で行われる準決勝で、仙台SASUKE.FC(東北リーグ1部)と対戦する。午前10時30分開始予定。

 予選会上位2チームが全国大会に進出する。全国大会の上位進出でJFL昇格を懸けた全国地域サッカーチャンピオンズリーグの出場権が得られる。

 県勢でいずれも東北リーグ1部のメリー(福島市)、FCプリメーロ(郡山市)、バンディッツいわき(いわき市)は1回戦で敗れた。

 古山「油断せず」 

 日本フットボールリーグ(JFL)昇格につながる大会でいわきFCが好スタートを切った。チーム2点目となるゴールを決めたDF古山瑛翔は「ミスが続いていた分、決める覚悟で頭で合わせた」と喜んだ。

 古山は前半の序盤、CKのキッカーを務めたものの精度を欠き、MF板倉直紀とキッカー役を代わった。「外がだめなら中で勝負」。前半26分、板倉がゴール前に上げたCKに飛び込み、頭で押し込んだ。

 負けた時点でJFL昇格への道が絶たれるこの大会。いわきFCは昨年のこの大会の準決勝で、1―1のまま延長でも決着がつかず、PKで辛くも勝ち上がっただけに、「油断せず最後まで攻めるのが重要」と古山。東北予選会を勝ち抜く難しさを知る男はプレーでチームを引っ張る覚悟だ。

 金、安堵の2得点

 いわきFCのMF金大生は前半に先制点を含む2ゴールを奪い、安堵(あんど)の表情を見せた。

 前半10分、MF植田裕史のゴール前へ浮き球のパスに右足で合わせ、ゴールに押し込んだ。「(植田)裕が良いボールをくれた」と金。その後も積極的に右サイドを駆け上がってボールに絡み続け、前半終了間際にもチーム3点目となる追加点を頭で決めた。

 「一人一人がしっかり持ち味を出して戦えば結果はついてくる」と金。30日の準決勝に向け、気を引き締めていた。