【コラム】WALK TO THE DREAM-17 「本物か」見極めが肝心
いわきスポーツクラブ・大倉智社長
◆大型補強と選手獲得(上)
今回は大型補強の話。最近では、ヴィッセル神戸に移籍した元ドイツ代表のポドルスキが話題になっているが、昔からJリーグにはワールドクラスの外国人選手がいっぱいきている。大型補強で一番大切なのは、本物か、ということになる。
「本物」というのは、当然ながらまずは実力があるかどうか。そして人間性やキャラクター、プロとしての自覚、チームメートの手本になる要素を持ち合わせているかだ。
僕が在籍したジュビロ磐田には、当時ブラジル代表キャプテンだったドゥンガやイタリア代表でイタリアW杯得点王だったサルバトーレ・スキラッチ、オランダ代表のジェラルド・ファネンブルグの3選手が同時に在籍していた。
3人のサッカーへの姿勢を見て育った福西崇史、藤田俊哉、名波浩が影響を受けて成長したいい例。ほかにも服部年宏とか田中誠、鈴木秀人といったアトランタ五輪世代が、ドゥンガらと同じ環境で練習し、厳しく指導されたからこそ成長できたと思う。僕が柏レイソルにいたころの元ブラジル代表カレッカもチームに相乗効果をもたらした。
一方で「本物だった」人がきて失敗で終わることもある。合う合わないはあって、実力があるからといって活躍できるとも限らないというのもある。セレッソ大阪が獲得したディエゴ・フォルランは、有名だったけど活躍できなかったように思えた。大型補強は、失敗すれば選手の不信感にもつながるしチームも慎重に進めないといけない。クラブ側の態勢、サポートできる環境も必要になってくる。
おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、一昨年12月から現職。48歳。
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